タミヤの対戦車自走砲、マルダーII(マーダーII)を作っていきましょう。
前回は車体下部の足周りを中心に組み立てた。
今回は車体上部を進めていこう。
前回の足周りは原型のII号戦車とほぼ同じ。
ここから本格的に違いが出てくるね。
筆者は他メーカーのマルダーIIは作ったことがありません。
ここからは未知の領域ですな。
それではその未知の領域に足を踏み入れてみよう。
車体上部裏側の組み立て
まずは車体上部から。
先に内部パーツを裏側から接着しましょう。
70年代発売のやや古いキットだからか、パーツ端が微妙にめくれていたりバリが飛び出ていたりする。
組み立て・接着時に干渉することがあるので、きっちり処理しておこう。
組み立てるとこんな感じに。
やや接合面に遊びがあり曖昧な気がしますな。
各パーツの噛み合わせに注意しましょう。
今の筆者は流し込み式の速乾接着剤だから楽に組めるけど、昔の人たちはどうやって組んでいたのかな？
側面装甲板の組み立て
続いて側面の装甲板。
他の自走砲キット同様、装備や機器類を内部に取り付けます。
自走砲キットの難所だよね。
例によって見える位置に押し出しピン跡があるから、まずはそれを処理しないと。
先に装甲板裏の押し出しピン跡を削って処理。
その後に整形した各部品を取り付けていきます。
装甲板の押し出しピン跡は浅めだったから、今回は何とか削って済ませられたね。
気になるポイントは左装甲板に取り付けるペリスコープ。
見える側に深く凹んだピン跡があるので、それはさすがにタミヤパテで埋めている。
ひっくり返してピン跡が装甲板に隠れる形にしたら？
それも考えたけど……
ペリスコープパーツが上下で長さが違うのでね。
ひっくり返して取り付けようとするとスコープ上部が装甲板に完全に隠れる形になり、外を覗けなくなる。
なのでやむなくピン跡が見える方向で接着しているんだ。
装甲板や内部装備の取り付け
組み立てた装甲板や、内部パーツを取り付けていきましょう。
合わせ目消し接着をしていたエアクリーナーもここで投入します。
取り付けるとこんな感じに。
少々装甲板の接着に苦労しますな。
車体側の部品が反っているのか、隙間ができやすく……。
筆者は瞬間接着剤で突破している。
先に前半分を車体側に接着し、乾燥したら後ろ半分を接着。
瞬間接着剤ならすぐに乾燥するから
「乾燥待ちに部品が剥がれてくる」
みたいなことは発生しない。
各装備の取り付け
その他装備を取り付けていきます。
車体前面のラックにとりつけるものは転輪と牽引ロープとの選択式。
今回は牽引ロープにしてみましょう。
ここの難所は画像左の弾薬ケース。
フタ内部の凸凹したディティールに混ざって、押し出しピン跡が存在する。
筆者はタミヤパテや溶きパテ(500番のサーフェイサー)を塗って適当に処理した。
あー、これは処理しにくいやつ……。
処理が億劫でしたらフタを閉めた状態で作るのがいいかもしれません。
今回は戦闘状態で作るので、フタを開けた状態で作ることになり……。
ここまででこんな感じに。
車体の前後に原型となったII号戦車の面影を感じるね。
タミヤのII号戦車F型と比較すると、装備の別パーツ化が多くなってディティール面ではアップしていますな。
ただパーツ同士の接合面積が狭いからか、やや取り付けに苦労するというか。
次に取り付けるのは工具類かな。
それと無線機用のラック。
見た感じ、無線機は見当たらないけど。
無線機ラックは3パーツ構成。
天板パーツに側面の支柱パーツを合わせるんだけど……
接合箇所が厚いからか、支柱が浮いているような感じに見えた。
なので接合箇所を削ってぴったり合うようにしている。
画像上のが加工前。
下が加工後だね。
加工前は支柱と天板の間に隙間があるというか。
前面のトラベリングロックは収納時と使用時の選択式。
今回は収納形態で作る予定ですが……
筆者は接着せずに進めていますな。
なんか軸を打ち込んだら可動化できそう。
内部を軽く下塗り
ここまでできたら車体上下を合わせる準備をします。
合わせる前に車内の奥まった部分を暗い色で塗っておきます。
今回使用したのはマホガニーのサーフェイサーですな。
エンジンとシートはそのまま黒鉄色とバフで塗り分けている。
これもとりあえず組んでから筆が入りにくそうな箇所を中心に塗っておこう。
今回の戦果
ここまでできたら車体上下を接着。
やはり反っているのか、上下の合わせ目部分で浮いて隙間ができますな。
ここも前半分と後ろ半分に分けて瞬間接着剤で接着する。
クリップなどで留める際は、他の装備を破損しないように注意だ。
先に上下を合わせてから、細かい装備を取り付けたほうがよかったかも。
車体側面のスコップ類や、後部のつるはしなんかはデカールと被るようですな。
マークを貼り付け後に接着するか、マークを滑りこませられるように隙間を作って接着するとよいでしょう。
筆者は後者を採用しています。
今回はここで中断。
次回は肝心の主砲を組み立てる予定だ。
続きは次回！
この記事で作っているキット
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