タミヤ　B1bis(ドイツ軍仕様)　製作記③

ドイツ軍が運用したB1bisの製作、続きといきましょう。

前回は車体が組み立て終わった。

今日は残る砲塔の組み立てに移ろう。

ソミュアS35に似た砲塔ですな。

厳密には別のもののようだね。

B1bisの砲塔はAPX-I。

S35の砲塔はAPX-I CE。

主に砲塔リングの直径が異なるのだとか。

S35の試作型がAPX-I型砲塔を搭載していたようだけど。

これが原因か、実物とかけ離れた形をしていたエレール製品のS35に、タミヤのB1bisの砲塔を乗せる改造例が調べるとよく出てきますね。

ガルパン最終章で見られた、B1bisとS35の砲塔が似たことを利用した作戦も、そのこと由来かもしれないね。

さて、そろそろ作業に入ろう。

Jawohl!

前述通り、ソミュアS35と似たような構成の砲塔です。

・鋳造製

・回転式の視察孔

・主砲と並んだ機銃

が特徴ですね。

まずは砲塔全体に鋳造表現を。

同表現のやり方は過去記事を参考に･･････。

それと、視察孔のシャッターの軸を真鍮線で新造・可動化。

さらに、同軸機銃の銃口が開いていなかったので、ピンバイスで凹みをつけてそれらしくします。

ここは過去に作ったソミュアS35同様の小改造だ。

砲塔後部のハッチは閉めてしまいます。

今回は使いませんでしたが、キットにはハッチに腰掛けたドイツ兵、フランス兵が付いてきます。

ドイツ兵は今回追加されたEランナーに、フランス兵はCランナーに入っている。

後者は先に発売されたフランス仕様と同じもののようだね。

最後に、車体に乗せる牽引ロープを作ります。

タミヤキットのほとんどに言えることですが、成型の都合上ロープ端のパーツは糸との接続部分が浅くなっています。

デザインナイフやピンバイスでさらって深くしておきます。

画像左が加工前、右は加工後です。

糸パーツは毛羽立ちが出にくい素材となっていますが、束ねられた3本の糸がそれぞれほつれやすいものとなっています。

筆者は先に切り口の部分に瞬間接着剤を染みこませて。切り出した部分からほつれないようにしています。

糸は15cmにカットする。

説明書に原寸大の定規が記載されているので、それを参考にカットする。

車体には先にプラパーツになっている端パーツをタミヤセメントで接着。

その後、形を整えつつ、糸パーツを瞬間接着剤で留める。

後でウェザリングするので、多少接着剤がはみ出でも無視してしまおう。

あまり神経質になると、プラモは完成しませんからね。

ほどほどに力を抜いていきましょう。

砲塔を車体にセット。

これで組み立てが完了です。

大柄な車体と小ぶりな砲塔の対比が特徴的な戦車ですな。

車体前面には追加装甲を兼ねた予備履帯がつく。

これはこの時点では接着しない。

そのまま塗装に入ります。

今回も全体にガイアノーツのブラックサフを全体に吹き付けてしまいます。

チェーン類は先にプライマーを吹き付けておくのを忘れずに……。

チェーンは後でサビのウェザリングを行うから、塗装は適当に済ませてしまおう。

履帯はモデルカステンの履帯色を。

･･････そろそろこの色の在庫が危ういのですが。

最近、色んな店を探しているけど、どこにも置いていないんだ。

筆者は連結可動履帯の塗装で悩んだけど、見た感じ空いた溶剤ボトルやスプレー缶に巻きつけて塗るのが一番やりやすそうだね。

基本塗装は今回ジャーマングレーの単色。

いつも通り、先に塗った黒をキットのエッジや奥まった部分に残しながら塗ります。

以前のマルダーI同様、タミヤラッカーのジャーマングレーを使用。

ジャーマングレーといっても、メーカーによって色みが異なる。

タミヤラッカーのはやや明るめに調整されているかな。

Mr.カラーや、ガイアカラーからも出ていますが、あちらは実物に合わせてやや黒みが強いものとなっている感じですね。

キットに付属のデカールです。

ドイツ軍のものから、自由フランス軍まであります。

こんな感じに。

Cパターンの塗装では車番が3種類から選択できるので、今回は203号車にした。

蛇のマークが特徴的ですね。

本車が所属した第102戦車大隊は1941年、ソ連侵攻(バルバロッサ作戦)の直前に編成された。

この大隊は同じくB1bisをベースにした、火炎放射戦車を主に装備していた。

標準型は6輌在籍しており、本部中隊の車輌は火炎放射部隊への火力支援と指揮を執っていたようだ。

蛇の部隊マークはこの火炎放射攻撃が、うねった蛇のように見えることからきているとか。

大戦前半の車輌は凝ったマーキングの車輌が多いので、見ていて楽しいですな。

後半になると物資が欠乏するからか、隠密性を高くするからか、目立つマーキングは見られなくなるね。

今回はここまで。

順調に行けば、次回で完成する予定だ。

乞うご期待を。