
紛失したBf110G-4のアンテナが見つかりません。

やむを得ないね。
見つかるまで、他のものを進めよう。

探さないの?

探している時間が惜しいんでね。
本当は同じ航空機を作るべきなんだけど、製作スケジュールの都合でまとまった記事が出来そうにない。
なので、それなりに進んでいるAFVキットを紹介しよう。

一体どんなものが登場するか……。
今回のお題 エアフィックス 35(t)軽戦車


止まったBf110の代打はこちら。
エアフィックスより
35(t)軽戦車
だ。

なんか可愛い戦車だね。

以前紹介した38(t)同様、ドイツ軍で活躍したチェコ製戦車ですな。
35(t)軽戦車とは?

アドルフの前述通り、この戦車は元々チェコスロヴァキア製なんだ。
元の正式名称はLTvz.35。
名前の通り、1935年に正式採用されている。

35トン戦車かぁ。

(t)は重さのトンではなくチェコスロヴァキア製という意味ですよ。
ちなみに35(t)自体は10.5トンだそうです。

この車輌、圧縮空気を用いたブレーキを装備している。
操作が簡単なわりに複雑な構造をしているためか、よく不具合を起こしたようだ。
反対にサスペンションは保守的なリーフスプリングで、履帯も寿命が長いものだったそうだ。

大丈夫かなぁ。

いくつか問題はありましたがこの車輌が正式採用されることに。
チェコスロバキアの東にヨシフおじさんのソ連。
西のドイツで総統閣下が再軍備宣言。
国際情勢が緊迫していたことも、35(t)の正式化を推し進めます。
開発担当のシュコダ社が、政治的な裏取引をしたとも。

ところが1938年のミュンヘン会談。
詳しいことは省くけど、これの結果チェコスロヴァキアはドイツ第三帝国に併合。
35(t)や後に採用された38(t)は、そのままドイツ軍の装備品になってしまう。

チェコ戦車、ゲットだぜ!

ドイツ軍に編入するに当たって、細かい改修が行われています。
- ドイツ製無線機の搭載
- 砲弾の搭載数と引き換えに、砲塔乗員を1名から2名に
等など。

主砲は37mm砲、最大装甲厚25mm。
軽戦車ではあるけど、名目上当時のドイツ軍主力であったIII号戦車と遜色ないスペックだった。
リベット接合式の装甲、リーフスプリングのサスペンション等、旧式の部分もあるけどね。

というかIII号は数が足りなくて、事実上のドイツ軍主力は更に貧弱なI号、II号戦車・・・・・・。

35(t)戦車は第二次世界大戦緒戦、貴重な戦力としてドイツ軍の快進撃を支えた。
・・・・・・ポーランド戦では1両のTKS戦車に10輌以上の損害を出す、悪路で故障車が続出するといったこともあったけど。

あらら。

そうしてフランス戦、ソ連戦と戦っていきますが……
- ソ連戦車T-34、KV-1に対して無力
- 冬の寒気で圧縮空気を用いたブレーキが不具合を起こす
といった問題が発生。
前者は35(t)だけでなく、全てのドイツ戦車に言えたことですが。

こういうときは自走砲化で……。

ところが、そういうわけにも行かなかったんだ。
35(t)はチェコから分捕ったものしかなく、追加生産はされていなかった。
- 圧縮空気を用いたブレーキなどが信頼性に欠けた
- 同時期に手に入れた38(t)が優秀だった
というのが主な要因だろうね。

わざわざ35(t)を生産するぐらいよりは、より優れた38(t)を生産したほうがいい
・・・・・・ってことかな?

故障、撃破で数が減る。
共食い整備で、さらに数が減る……。

そして1941年12月10日。
35(t)を装備していた第1軽師団改め第6戦車師団は東部戦線にいたんだけど・・・・・・
この日に同師団に配属されていた「アントン」と名づけられた最後の35(t)が失われ、35(t)は事実状絶滅してしまう。

終わった・・・・・・。

あとは極少数作られた砲牽引車型、弾薬運搬車型が地味に使われたくらいかな。
文字通り、最後までその身を削って戦った車輌といえるね。
キット開封 中身はアカデミー社製だぞ


長々と説明しましたが、キットの中身を。
グレーの成型色となっています。


諸事情で先に紙媒体紹介。
右が説明書。
左はパーツリスト兼塗装図。



このキット、純粋なエアフィックス社のキットではなく、2010年代前半に発売されたアカデミー社のOEM。
近年エアフィックス社は1/35スケールでAFVキットを発売しているけど、どうやらほとんどアカデミー社製品のようだね。

OEMですが極端に古いキットではないので、ご安心を。

追記 筆者が調べ物をしていたところ、エアフィックスが新金型で1/35スケールのクロムウェル戦車を出すという情報が・・・・・・。
詳しくはまだ不明だけど。




念のためパーツを開封して並べてみるよ。
左がエアフィックス。
右がアカデミー。
やっぱり同じだね。




ただし付属マーキング、塗装は異なるものとなっている。
エアフィックスのは2種類の迷彩。
片方はドイツ軍のポーランド戦線。
もう一つはミュンヘン会談後、ドイツの保護国となったスロバキア軍のもの。



一方アカデミー版はスタンダートなジャーマングレー単色が2種類となっている。
次回 作成開始!

組み立てに入りたいところだけど、記事が長くなったので今回はここまで。
続きは次回としよう。

組み立てはある程度進んでいるんですけどね。


というか、すでに組みかけが1つあったような・・・・・・。

これもこの機会に完成させたいところですね。
では、今回はこの辺りで。

次回をお楽しみに!
この記事で紹介しているキット