グリーンマックスの板キットから、72系・73系通勤電車を4両分組んでみましょう。
前回はモハ72とサハ78のセットを組んだ。
今回は残るクモハ73のキットを組む。
これで最後の車両だね。
次回は塗装かな?
ところが少々トラブルがあったらしく、次回もまだ組み立てになる予定だとか。
詳しくは後述。
それでは作業に入ろう。
クモハ73を組んでみる
これが残るクモハ73のキット内容ですな。
ボディはクハ79のものと、屋根はモハ72のものと共用になっています。
床下機器もモハ同様の5番パーツですな。
当初はモハ73と呼ばれていたが、1959年の称号改定でクモハ73と名乗るようになった。
クモハ73は基本的に既存のモハ63や後のモハ72からの改造車のみで、新生車は存在しないようだ。
73系という通称は、このクモハ73を基幹形式とすることに由来する。
資料によって多少違うけど……
- 73系がモハ63系からの改造グループ
- 72系が新生車グループ
を指す事が多いみたいだね。
72系の名前はモハ72由来かな?
顔を選ぼう
クハ79と共用の車体パーツ。
顔パーツも3枚付属する。
クハ79では3番のパーツしか使えなかった。
クモハ73では逆に3番は不要パーツで、1番と2番から選択する。
1番は前面窓が全て木枠で支持されていますな。
2番は後年更新されたタイプで、3枚の窓の内2枚がHゴム支持になっています。
無論、個体差が激しくこのほかにもさまざまな顔が存在するんだけどね。
今回は1番の全て木枠タイプを使ってみよう。
そのまま車体を組み立て。
この辺りは今までどおりですな。
ベンチレーターは今回も旧タイプ。
車体とは別のランナーに入っているやつにするよ。
サクッと箱組み。
前面がうまく合わなかったのか、屋根の部分で少し隙間ができていますな。
パテでも使って埋めておこう。
微妙にズレて接着してしまったのかもしれない。
動力ユニットを準備する
客車キットの場合別に機関車を用意すればいい。
今回は電車キット。
動力はキット自体に組み込む必要がある。
動力もいくつか種類があるみたいだね。
どれを使えばいいのかな?
72・73系は20m級車両用を使えば良いかと。
ただ20m級でもいくつか種類がありますな。
今回は品番5716、20m級長軸距を使います。
キットの説明書だと品番が5501になっているけど……
そちらは旧製品の動力ユニットみたいだね。
動力だけではディティールが足りない。
更に別売りとなっている動力台車枠と床下機器のセットも準備だ。
今回はこの品番A-09のものを使う。
動力台車枠……
ようするに動力ユニットについている台車に取り付ける枠部分のパーツだよね。
3種類あるけど……。
DT-13、DT-16、DT-20が2セット付属します。
今回はDT-13を使用しましょう。
形が似ていてややこしいですが、他の車両にセットしたDT-13のものと同じ形のを選んで……。
余分なランナーをカットしてはめ込み。
取り付けピンを間違って切り落とさないように注意してね。
台車枠の真ん中にある、丸い棒状のピン2本を残そう。
説明書によると、どうやらこの台車枠のピンで台車の収電板を内側に押さえつける構造らしい。
なので台車枠を取り付けないと通電せずうまく動かないのだとか。
動作確認は台車枠を取り付けてから、ということですな。
台枠パーツには動力ユニットに取り付けるための専用床下機器が付属する。
キットに付属するものでは動力ユニットにとりつけられないので、今回は台枠側に付属するものを使おう。
こっちのほうが新しいからなのかな。
なんかシャープな印象。
ランナーはよく見ると取り付けピンとほぼ一体化されていますね。
ピンを切り落とさないよう、少し残したような形で切り出しましょう。
ゲート跡を目立たないようにしているつもりだけど、初心者はよく間違えて切りやすいという。
動力ユニットの準備はできました。
ただこれからどうやって組み込むか……。
説明書には何か書いてないの?
この動力ユニット、元々は完成品シリーズの旧動力をアップデートさせるためのものです。
なのでエコノミーキットは本来対象外という。
改造しての取り付けは先人達の記録を頼りにするとして……
もう一つ問題が発生した。
何だろう?
クモハに動力ユニットを組み込むと、先頭部分に台車と一体化したカプラー部分が飛び出る。
ただ今回はダミーカプラーを使うので、ここを切り落とすなどしないといけない。
この動力ユニットって結構高いものだよね?
鉄道模型キット初心者の筆者がそんなことしていいのかな?
なので急遽クモハは動力なしにして、モハ72に動力を組み込むことに変更。
このキットの床下パーツはクモハとモハで共通の構成なので、モハに組んだものをそのままクモハに使いまわす。
最初から無難にモハに組み込めばよかったのに。
筆者はさまざまな編成を組み替えたかったらしく。
クモハに組み込めば
「クモハ+クハ」
みたいな2両編成でも楽しめます。
ローカル線だとその編成もあったようだ。
屋上機器の取り付け
後は屋上機器や連結器。
屋上機器はモハ同様の避雷器に別売りのパンタグラフ。
それとクハと同じ前照灯ですな。
パンタグラフは指定のPS13N。
前回モハ72に取り付けた残りのものを使おう。
今回の戦果
とりあえずすげ替え床下を取り付け、こんな感じに。
クモハもクハ同様、カプラーを残して組み立て完了ですな。
この状態だと連結器がすごい目立つというか。
アーノルドカプラーは世界共通規格ですが、見た目がかなりオモチャっぽいのが難点ですな。
またカプラーが台車マウント方式だと、先頭車の連結器周辺のディティールが甘くなるという。
古い製品なんかだとカーブで先頭車のスカートパーツごと振ってしまうものもある。
今回はここまで。
次回は先頭車両のダミーカプラーをセットしたり、モハに動力を組み込むための加工を施すことになるだろう。
続きは次回!
この記事で作っているキット