
模型大隊戦闘日誌、始まるよ!

前回はちょっと模型製作を中断。
トミーテックの鉄道コレクションを弄っていましたな。
今回は何をしますかな?

前回の鉄道関連の流れでいこう。
筆者はいつもプラモを作っているから・・・・・・
今回は鉄道模型のキットを作ってみよう。

鉄道模型キットかぁ。
なんか色々あるよね。

スケールが色々あるけど……
今回は筆者が集めているNゲージのキットを紹介しよう。
グリーンマックスのNゲージキットを作ってみよう


今回作るのはグリーンマックス社から発売されているエコノミーキットシリーズ。
板状のパーツを組み合わせて鉄道車両を作るシリーズだ。
そのため通称板キットとも呼ばれる。
画像は筆者が今まで作った客車たち。

なんか懐かしい感じ。

奥の2つがマニ60。
手前から2番目がスユ42。
手前の青いのがオユ10(非冷房)
ですな。
客車ではありますが人ではなく、荷物や郵便を載せる車両です。

・・・・・・ところで、これってやっぱり全部自分で塗るの?

うむ。

たまには最初から色がついているキットを作ったら?
ほら現代のNゲージユーザーって完成品集めるのがメインっぽいし、筆者みたいにそんな塗装環境整っている人も少なそうだし。

安心するんだ。
近年グリーンマックス社は「着色済みエコノミーキット」という、成型色で車体色を再現したキットを発売した。
今回はそれに手を出してみよう。
今回のお題 グリーンマックス 着色済みスロ62/スロフ62


今回作るのはこちら。
そのグリーンマックスより
着色済みスロ62/スロフ62
だ。
スロ62とスロフ62の選択式だけど、今回は後者で作ってみたいと思う。

成型色の時点で車体だけでなく、グリーン車の帯も再現されていますな。
スロフ62とは?

スロフ62は国鉄の60系客車の1つだ。
この一族はその成り立ちから鋼体化客車と呼ばれている。

なんかかっこいい響き。
メタル化みたいな。

誕生の経緯としてとある事故が関わっている。
戦後間もない1947年2月25日、国鉄八高線の東飯能~高麗川で客車列車が脱線転覆。
184名が死亡、495名が負傷する大事故となった。

どうやら2021年6月現在、日本の鉄道事故では史上2番目の犠牲者数だそうですな。

事故についての詳しいことは一旦置いておくけど、今回の件で犠牲者が増えた原因の1つとして虚弱&老朽化した木造客車を使用していたということが考えられた。
そのため木造車を廃止し、頑丈な鋼鉄製の車体を持つ客車で置き換えるという案が浮上した。

脱線からの大破が犠牲者を増やしたと考えたわけだね。

実際はほかにも要因があったようですね。
屋根の上にも客を乗せるような超満員列車だったので、過積載状態でブレーキが効かなかったとか。

いずれにしろ戦後間もない混乱期だったからこその事故ともいえる。
ところがその戦争直後なので、大量の客車を新造する金も資材もない。
ついでにいうと当時はGHQ占領化だから、勝手に車両を作ることも出来ない。

連合軍の占領が終わるのはサンフランシスコ平和条約が発効された1952年4月28日からでしたっけな。

ここである案が出てきた。
「客車をまるごと新造するのではなく車体だけ新造して、床下の台枠や台車等元々鋼鉄製の部分は木造車のものを使い回そう」
と。
予算も抑えられるし、既存車両の改造ということになるので新造と比べて制約も緩かった。

カッコいい響きと思いきや、実際は予算と大人の都合の産物だった・・・・・・。

GHQ関係者の説得にも成功し、鋼体化は1949年からスタート。
これらの車両は十の位に6が付く番号が当てられたことから、60系客車と呼ばれることになるんだ。

これが後年60系客車(鋼体化客車)と呼ばれる一族のスタートとなるわけですな。

今回作るスロフ62はそんな60系の一員。
- ス→重量37.5t以上~42.5t未満級の車両
- ロ→グリーン車(旧2等車・1等車)
- フ→緩急車
という意味。
直前にあった同じ60系のオロフ61に冷房化改造を施したもの。
屋根を低くして冷房を追加、床下にディーゼル発電機を搭載している。
これらの改造で重量が増したので、別形式を名乗ることになったのだとか。
オ級は32.5t以上37.5t未満だ。

なんか重量区分が中途半端で覚えられないよ。

間をとって
- ス級→40t級
- オ級→35t級
と考えるのが良いかと。
スロフ62の中にはオロフ61からではなくスロ62からの緩急車化改造車もあるようですな。

ちょっと調べてみたけど、この辺りは非常にややこしい。
元のオロフ61もオハ61からの改造車とオロ61からの緩急車化改造車が混ざっていたり。

2転3転しているような。

正直調べている筆者も混乱しているようですな。

平成生まれの筆者はまともに乗ったり見たりしたことがないからね。
だからこその模型の出番。
そんな激動の時代に生まれた客車をこの手で再現してみよう。
キットの中身を確認しよう


話が長引いたけど、早速キットの中身を見ていこう。
- 説明書
- 車体ランナー
- 屋根&床ランナー
- ベンチレーターランナー
- 床下機器ランナー
- 幌
- オモリ
- クーラーパーツ
- 曇りガラスパーツ
- 窓ガラスパーツ×2
となっている。

何故か説明書が2枚入っていますな。


何故か2枚あった説明書。
このキットは通常型のスロ62と緩急車型のスロフ62の選択式だけど、2枚の説明書は同一。

誰か間違えて入れたのかな?
次回、製作開始!

とりあえず今回はここまで。
次回から早速作業に入っていこう。

そういえばこのキットには台車が入っていないね。

実は言うとこのキットだけでは完成しない。
それぞれ指定された別売りパーツが幾つかあり、それらを用意しなければならない。
この辺りの詳しいことは次回以降説明しよう。

台車とかのほかに、マーキング類も必要な感じですな。

続きは次回~。
この記事で紹介しているキット