タミヤのティーガーI型、後期生産型を組んでいきましょう。
前回は砲塔の外装をメインに進めた。
今回は足周り、組み立て式の履帯を中心に進めてみよう。
このキットの履帯は一枚ずつのやつだったね。
ちょっと手間がかかりそうな。
近年のものは直線部分が一体化されていますからね。
ジオラマとかで地面の凹凸に合わせるのには、1枚ずつの方が好都合なのですが。
今回は地面に固定せずに進めるけどね。
それでは作業を再開しよう。
サスペンションの組み立て
まずは足周りから。
初期型とよく似ていますが鋼製転輪になり枚数が減った都合上、トーションバーも別のパーツになっています。
取り付けるとこんな感じに。
説明書に記載があるわけではありませんが、A16番パーツはこのように乾燥待ちのサスペンションに留める冶具の役割があります。
サスペンションが全て接地するよう、接着剤が乾くまで平らなところに置くとよいでしょう。
A16番パーツ、説明書には後の組み立て式履帯を作る際の補助具としてしか記載されていないんだよね。
転輪の組み立て
続いて転輪。
後期型ティーガーIの最大の特徴である、鋼製転輪となっています。
まずは切り出す前に、内側に来る部分を暗色で塗ってしまいましょう。
今回はマホガニーを使っています。
ティーガーはお互い転輪が重なり合うからね。
後からスプレー類の霧が入りにくかったり。
内部を塗った後は組み立て。
転輪同士は重なるものがあるので、この段階で組んでしまいます。
……重なり合う転輪、内部が見えないくらい接しているね。
ここは塗り分けなくてよかったかも。
仮組みとしてセットするとこんな感じになります。
今回は履帯と合わせるので、この段階ではまだ接着しません。
なんか枚数が少ないのは気のせいかな?
中期型までの従来のティーガーIは、1つのトーションバーに3枚転輪が装着されていた。
鋼製転輪の後期型は1つのトーションバーに2枚となっている。
これで生産性や整備製の向上に一役かったのだとか。
ただ履帯と転輪の金属部分が直接触れ合うので、走行時の騒音が大きくなったと言われていますな。
履帯の組み立て
お次は履帯。
本キットの注目部分ですな。
それまではモーターライズ製品から流用した、ポリ製の焼き止め式ベルト履帯が基本だったけど……
このティーガーでは1枚ずつ接着して組み立てるものが付属する。
リアルなのはいいけど、初心者が見るとびっくりしそうな。
それではどのように組むのか、お見せしよう。
とりあえず全部ランナーから切り出してしまいます。
切り出したものはトレーか何かにでもまとめておきましょう。
筆者は何も考えずに全部切り出しているけど……
この履帯、砲塔に取り付ける予備履帯も混ざっている。
よい子のみんなは先にそちらを取り除いておこう。
間違って足周りのものに使ってしまうと厄介だ。
足周りに使うのがD1番パーツ。
砲塔に取り付ける予備履帯がD2番パーツだね。
D2番は接地面に取り付け用のピンがあるのが目印だよ。
説明書ではこんな感じにイラストで解説されています。
これを参考にしていきましょう。
接着剤を塗って、半乾きのうちに取り付け。
筆者にとってはいつものことだけど、このキットが発売したときは新鮮だったのかな。
とりあえず説明書通りに。
履帯の凹み部分に接着剤を多めに塗り、そこに別の履帯をくっつけていきます。
そのくっつけた履帯の凹みに更に接着剤を塗り、取り付け。
これを繰り返していきます。
履板の凹みに接着剤を塗る
↓
別の履板をくっつける
↓
くっつけた履板の凹みに接着剤を塗る
↓
また別の履板をくっつける
……の繰りかえしかな?
それなりに時間がかかるので、ここは速乾ではないタミヤセメントの出番。
ただタミヤセメントのハケは広くて塗りにくいので筆者は
「タミヤセメントのビンに、流し込み式の細いハケ」
を組み合わせて使っている。
筆者が今回使っているのは
タミヤリモネンセメントの本体と、タミヤセメント流し込み式速乾のハケですな。
指定の個数つなげていきます。
右が99コマ。
左が100コマのようですな。
今回のは途中で個数がわかりにくい。
筆者は10コマごとに履帯の真ん中に印をつけながら作業を進めている。
そんなこんなで組み終わるとこんな感じに。
リモネンは特に乾燥が遅いので、少し時間を置いています。
「完全に乾燥すると取り付けができません」
とは書いてあるけど、早すぎても曲げた際に千切れちゃうんだよね。
少し間を置いてから取り付け開始。
機動輪の歯の上で合わせたいので、誘導輪側から折り曲げてセットします。
この際いきなり強く折り曲げるとそこから千切れやすいので注意ですな。
ティーガーの履帯は片側に寄った構造となっている。
なので他の戦車と違って、履帯の向きは考えなくて大丈夫だ。
片側に寄った同じものを左右に使っているので、滑り止めとかの向きが左右で異なる形となる。
極初期の一部のティーガーIはミラータイプと呼ばれる、左右で鏡像になった2種類の履帯を1本ずつ使っていたようですな。
さすがに左右別々の履帯を使うのは生産性や互換性の問題があったのか、以降は同一の履帯を左右異なる向きで履くことになりましたが。
今回の戦果
組み立てるとこんな感じに。
右99コマ、左100コマと書かれていましたが……
どうも左100コマは長すぎて余るように感じたので、1コマ外して左右共に99コマにしています。
ただ99コマだと結構ギリギリかな。
引っ張り合うので外れそうになったり。
それと、履帯は転輪とのみ合わせてロコ組みとしている。
ロコ組みや接着組み立て式履帯に関しては過去記事で詳しくまとめているので、そちらも参考にしてほしい。
タミヤのティーガーI後期型は1枚ずつの接着式。
手間がかかるからか、後のものでは直線部分が一体化したものが主流ですな。
ティーガーIIやパンターGシリーズではベルト式が付属品で、組み立て式は別売りになっていたりもする。
今回はここまで。
次回は車体上部を組んで外装を揃え、ツィンメリットコーティングを施す予定だ。
続きは次回!
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