ツィンメリットコーティングの記事から始まったIV号戦車。
今回はその続きとなります。
前回はコーティング前の組み立てをお届けした。
今回はそのコーティング後の話をしよう。
ツィンメリットコーティングの記事は特集を組んだため、実際の製作手順と記事の掲載順が前後しているのはご了承を。
コーティング後の車体の組み立て
さて、本キットはコーティングシートを使ったツィンメリットコーティングを行いました。
その後の作業を紹介していきましょう。
このキットには金をあまりかけずに、基本的な工具だけで簡単に出来るディティールアップポイントが幾つかある。
タミヤのIV号戦車だけでなく、同社のIII号戦車などにも応用できるので、ここでまとめて紹介しよう。
フックのティティールアップ
車体側面や砲塔に付くA1パーツのフック。
これを簡単にフックらしい形状にしてみました。
やり方は簡単。
・パーツの真ん中に0.5mm径ピンバイスで穴を開ける。
・ニッパーまたはデザインナイフで開けた穴をパーツ下側から切り欠く。
画像左がキットのまま。右が加工後。
これは以前III号戦車でも行っていたね。
ライトコードの追加
続いてライトコードの追加です。
ここも所定の位置に0.5mm径の穴を空け、エナメル線を使って再現します。
IV号戦車のライトコードは単純にライトから真下に車体に向かって伸びている。
先に車体側の穴にエナメル線を通し、ライト側で長さを合わせる方が簡単っぽいね。
前面機銃の開口
前面機銃は銃口が空いていませんのでやはり0.5mm径ピンバイスで再現します。
ここは軽く凹みをつけてあげるだけで十分それらしくなります。
ピンバイス君大活躍。
ジャッキを整形する
タミヤキットのジャッキは4つ脚部分が省略されたような形状をしているのでこれを整形します。
・まずは板状部分の左右に飛び出た部分を整形して4つ脚を作る。
・続いて板状部分の真ん中を彫って窪みを作る。
この彫るのはデザインナイフでも出来るけど、筆者はハセガワのモデリングチゼルを利用した。
作業後多少毛羽立つけど、これは流し込み式接着剤で均してあげればほとんど目立たなくなる。
このモデリングチゼル、筆者は地味に愛用していますね。
奥まった部分の押し出しピン跡なんかも、こいつでカリカリしてやれば消えてしまう。
この整形は以前ティーガーIの記事でも触れていたね。
牽引ロープのフックを作る
車体後部には牽引ロープを引っ掛けるフックが付いています。
キットでは単純な棒状ですが、どうやら実車では鉤状だったようです。
ここは1.0mm径の穴を開けて、真鍮線でフックを新造する。
ただ1.0mmは失敗だったかもね。真鍮線が太いからか、牽引ロープが自然にならない。
ここはもっと細い真鍮線のほうが良さそうですね。
ついでに牽引ロープもワンポイントアドバイスです。
ロープ端のD4パーツにタコ糸を接着するのですが、D4パーツの接続穴が浅いので、ここはデザインナイフとピンバイスで一度さらっておくといいでしょう。
タコ糸はそのまま接着しようとすると切り口からほつれやすい。
なので先に瞬間接着剤を染みこませた後、斜めに切ってやると断面が細くなって上手く接着させやすい。
また説明書ではタコ糸は14.5cmと指定されているけど、筆者は長く感じたらしく、現物合わせで長さを決めている。
フェンダー薄々作戦!
フェンダーは歪んだダメージ加工を行うため、薄くします。
まずは簡単にデザインナイフでひたすら薄く削ります。
その後は適当に力を加えて歪みを作ってやります。
あんまり激しくするとコーティングシートが剥がれるので、今回はほどほどに。
その他車体の加工
車体上部にはシュルツェン架の接着目印が凸モールドされている。
前回話したとおり、今回は車体シュルツェン架なしの車輌を作るので、ここは削り取ってしまう。
この辺りでベルト式履帯も接着して準備しておきます。
後期のIV号戦車に見られた、ハの字滑り止めと穴の空いていないセンターガイドが特徴的なタイプです。
今回の戦果 車体組み立て完了
とりあえずこれで車体の組み立ては終わりです。
車体左側の予備転輪は塗り分けのため、ここではまだセットしておりません。
個々の改造で結構内容を割いた感じになったね。
今回は一旦ここで中断しよう。
続きはまた次回。
この記事で作っているキット
この記事で作っているキットに使った改造パーツ
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