
タミヤのIV号戦車D型を作っていきましょう。

前回は塗装とマーキングを終えた。
今回はウェザリングをして完成させる。

年内には無事間に合うようだね。

残り時間的に、おそらくこれが年内最後の完成かと。

そういうことになりそうだ。
それでは作戦を再開する。
機銃を作り直す


ウェザリングをしたいところですが……
筆者が接着しておかなかったからか、気がついたら車体の機銃が消えていました。
探しても見つからないので、ここは予備パーツで補いましょう。

別売りのIV号戦車車外装備品セットにはH・J型用の対空機銃が付属する。
この機銃は砲塔の同軸機銃や車体のものと同じMG34なので、これを小加工して取り付けよう。
他に出番もなく手持ちが余剰気味なので、在庫処分も兼ねて使ってしまおう。
ウォッシング!


ということでウェザリング開始。
まずはスミ入れ兼ウォッシング。
サンド系の色合いなので、今回はタミヤエナメルのフラットブラウンを溶いて全面に塗ってしまいましょう。


乾燥したら溶剤でふき取り。
いつもなら上から下に流れるように拭き取るけど……
今回は雨の少ない砂漠の車輌。
なので水平面なんかは筆で叩くようにして拭き取り、荒れ模様にしてみよう。

上から下だと雨だれみたいな感じに。
叩くようにすると表面で乾いた感じというか。
ドライブラシ!


続いてドライブラシ。
ここはタミヤエナメルのバフですな。
画像の左が作業前。
右が作業後。
黒いゴムリム部分の角にバフの砂色がついているのがお分かりいただけますでしょうか?

車体のハイライトを強調する目的でやったけど、砂埃感も出るね。


後はエンジンデッキにオイル塗料を撒き散らし。
薄いからほとんどわからないんだけどね。

エナメル塗料ですと少しぼかしを入れにくいですな。
最近は筆者も使用塗料を変更しようか迷っているようです。
排気管の錆


この後は排気管の錆を。
まずは素の状態で……。


昔はいきなりウェザリングカラーを塗って錆表現をしていました。
ただ今回は表面積が広いのでそれでは下地を隠しきれません。
なので先にタミヤエナメルのハルレッドを塗って……。


その後にウェザリングカラーを塗りたくり、錆表現ですな。
排気口周りはマルチブラックで焼け焦げた感じに。
ついでに砲口も煤けた感じにしましょう。
この辺りは過去記事を参考に……。

ただ実際の砲口は爆発の危険があるからか、煤はこまめに取り除かれていたともいわれている。
今回は見栄え重視で。
車体上部のウェザリング


その他は木目表現や傷表現ですな。
この辺りも過去記事を参考にしていただければ……。

ここも乾燥した砂漠地帯での運用を想定して、錆だれみたいな水分表現は少なめだね。
足周りのウェザリング


その後は足周り。
ここも基本は過去記事どおり。
ただ砂系の汚しにしたいので、メインの色はウェザリングカラーのサンディウォッシュとなっています。

液体の塗料で乾いた砂汚れは少し難しいんだよね。
かといって粉ものだと定着力が気になるし。

ドライブラシだけで済ませても良いかもしれませんな。
最後の仕上げ


最後に水性のつや消しクリアーを吹きつけてウェザリング用塗料を定着させ、バラバラの部品を組んで完成にします。

そのまま撮影だ。
以下、ギャラリーとなる。
タミヤ IV号戦車D型 完成!







かっこいい兵隊さんたちも付いてくるんだけど、今回は車輌の塗装と合わないから不採用に。

付属の兵士はベレー帽。
フランス戦のあった1940年6月辺りまででよく見られたようですな。


アフリカ戦線の兵士が付属するキットとしては同社のIV号G型(初期型)がある。
同じIV号戦車だけあって、無改造でもほぼそのまま乗せられる。
戦車長用の台座は増設したほうがいいけどね。

急いで撮影したからか、兵士の手の位置があっていませんな。
砲塔側面のハッチの形が異なるので、少々不安ですが。



IV号戦車F型と。
付属する兵士のポジションから、事実上D型のリメイクキットともいえるね。

F型の兵士は作っていませんが、略帽姿の黒服戦車兵という一般的なドイツ軍戦車兵となっています。
D型の場合後期型仕様に合わせるのが良いかと。

以前も少し触れたけど、D型にはおまけとしてF型用のマーキングが付属する。
これを流用してもいいかもね。
作ってみた感想のコーナー


古いわりにはそれらしくなったかな?

筆者の感想としては……
- 古いキットではあるものの、部品の合いは悪くなく組みやすい
- 古いが新規パーツ多めで後期型のIV号戦車系列のキットとの共有パーツは少なめ。なかなか気合の入ったものと言える
- 数少ない共有品である履帯と、新規であるはずの予備転輪のキャップが後期のIV号戦車で見られたものになっている。気になる人は別売りパーツを使うか改造するかすること
- 押し出しピン跡が大きく、場所によっては目立つ場所にある。削るなりして埋めるか、荷物を乗せて目立たなくすると良さげ
といったところ。
古いタミヤ製品らしく組みやすさ重視。
値段も内容のわりには安価なので、初心者でも比較的組みやすいものと言える。
履帯などの仕様で敬遠するのはもったいない。

筆者も履帯に関しては言われるまで気づかなかったようですな。
滑り止め表現が主な違いなので、近づいてみないとわかりにくいという。

T-34/85が「古い形式のパーツをつけた新しい車輌」なんだけど、IV号D型は「新しい形式のパーツを取り付けた古い車輌」になっているんだよね。
未来の部品を装備した車輌というところが、敬遠されやすい理由というか。

博物館の展示車輌や映画の車輌みたいな感じになってしまっているというものですな。

とにかく組みやすく、値段の割りにボリュームがあって遊べるという点が最大の長所であるキットといった感じだ。
今回はここまで。
次回は久しぶりにキャラモノのキットを紹介することになるだろう。

続きは次回!
この記事で作っているキット
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