
タミヤMMシリーズより、一体型砲塔を持ったチェリャビンスク版のT-34/76を作っていきましょう。

前回は塗装とマーキングを行った。
今回はウェザリングをして完成させよう。

サクッと完成に。
あっという間だったね。

実際は乾燥待ち部分が多くて、そこで待ち時間が長かったですけどね。

幸い待ち時間は有効に活用して他の部分を並行して進めていたようだけどね。
それでは作戦を再開しよう。
エナメル塗料でのウェザリング


まずはエナメル塗料でのウェザリング。
- タミヤエナメルのフラットブラウンやガイアエナメルの埃色でスミ入れ兼ウォッシング
- タミヤエナメルのバフでドライブラシ
- タミヤエナメルのクリアーオレンジ+フラットブラックの混ぜ物でオイル染み
ですな。

なんか転輪に不自然な跡が。

実際の戦車では転輪の軸にグリースを差しているようだけど……
これが走行時の遠心力で放射線状に広がっているパターンがある。
今回は筆者がそれの再現に挑戦してみたというやつだね。
使用した色はオイル染みと同じ混ぜ物塗料だ。

どちらかといえばティーガー系列の車輌の作例でよく見かけますな。
T-34は穴開き転輪が多いのでやりづらいのですが、今回はディスクタイプなので試すにはうってつけです。
車体上部のウェザリング


続いて車体上部。
ここは錆やら雨だれやらですな。

以前は塗り分けをせずにいきなり錆汚れを塗ったりしていたけど……
今回は下地を塗り分けている。
なのでガビガビな錆だらけの装備品というよりは、錆が浮き始めた装備品といった形になった。
足元のウェザリング


続いて足周りのウェザリング。
ここもほぼ過去記事通りですな。

今回新しい試みとして、機動輪と誘導輪の縁部分を水性ホビーカラーのメタルブラックで塗って、タミヤエナメルのクロームシルバーでドライブラシ。
車輪の鋼製部分が履帯で擦れ、塗装が剥がれて地の金属で磨かれている感じだ。

鋼製転輪がイラストで黒く縁取りされているのは、これをイメージしているっぽいね。
素人の筆者は挟み込まれたゴムリムみたいに勘違いしていたみたいだけど。

筆の状態が悪いと車輪の表側に金属色がはみ出やすいので注意だ。
今回はダークイエロー地なので、黒っぽい色がはみ出ると目立つ。
筆者は上からクロームシルバーのドライブラシをすることで、何とか隠したみたいだけどね。
つやを消して完成に


最後に水性のつや消しクリアーを吹きつけ、足周りを組み立てて完成です。
履帯はプライマー吹きつけ済みのものを瞬間接着剤で転輪に合わせていますが、少し不安ですな。

タミヤのT-34は本来接着が難しいベルト式履帯だし、テンションが高めなんだよね。
誘導輪も本来なら外側にズラしたほうが見栄えがいいんだけど、今回は負荷がかかるから破損防止で内側向きにしているよ。

内側だと転輪と接する形になるから、どうしても見栄えが気になるところだ。
ポリ製履帯も、実際は車体側面からピアノ線を通してそれで押さえつけるのが主流なのだとか。

なにはともあれ、これで完成ですな。
以下、ギャラリーとなります。
タミヤ T-34/76(1943年型・チェリャビンスク) 完成!






つるんとした砲塔がなんかいいよね。

ドイツ軍は当時独自の方法でT-34をタイプ分けしていたようですが……
この一体型砲塔の車輌はT-34Fと分類されていたのだとか。



他のT-34との比較。
まずはタミヤの通常版1943年型と。
こうして並べてみると砲塔の違いが一目瞭然ですな。

転輪や手すりとか、他にも微妙に形状が違うんだよね。
組み合わせて何かできないかな?



続いてこの前サルベージしてきた、10年以上前に筆者が組んだ同キットの同マーキングを。
あちらは確か初めて筆者が組んだT-34キットでしたな。

色味もだいぶ違うんだよね。
今回のはガイアカラーのダークイエロー2で、過去作はMr.カラーのダークイエローだっけ。

過去作は鹵獲品アピールのためか、ロシアングリーン2の上からダークイエローを塗っている。
なので車体下部にはグリーンが残っているような感じだ。
……車体下部後部の補強をしていないから、後部パネルの隙間が目立つね。

昔の筆者はほとんどストレート組みで、補強技術とかがありませんでしたからね。
流し込み式速乾の接着剤もまだなかった時代だったと思います。
ウェザリングカラーなんかも当時発売されていませんから、全体的に汚しも濃く残ったものが多いですな。
錆とか泥は確か水性ホビーカラーのウェザリング用塗料だったはずです。

ところどころ焦げ茶色が残ったようなウォッシングだよね。
今の筆者の戦車ウォッシングはなんか薄味というか。

これは過去作風に回帰するのもありですな……。
作ってみた感想のコーナー


鋳造製かプレス製かは置いといて……

筆者の感想としては……
- 部品は少なく合いは比較的良好。ここはいつものタミヤクオリティ
- 通常版とは異なる形の転輪や、歩兵・火器などが収録。いい意味で相変わらずおまけが充実している
- 同時期のティーガーI後期型とは異なり、モーターライズ時代の流用品。なので側面に目立つ穴などがある
- ポリ製履帯のテンションが高く誘導輪が内側に引き寄せられるなど、足周りに不可がかかりやすい。焼き止め部分が厚めなので、他の部分と厚みに差が出る
といったところ。
基本的な構成は通常板の1943年と同じで、砲塔の形や付属するおまけが異なるぐらいだ。
好みで選んでしまってもいいだろう。

前述通り、筆者の初T-34のキットは通常版ではなくこちらでしたな。
ドイツ軍マークが決定打だったようで。

この砲塔のT-34はかなり少数だったみたいだけど、画像とかでもドイツ軍に鹵獲された車輌がそれなりに見受けられる。
今回のキットはキューポラなし一択だけど、実際はキューポラを装備した車輌も存在したようだ。
なので通常版に付属のキューポラを切り貼りしての改造もありかもね。

こっちのチェリャビンスク版は歩兵が付いてくる代わりに戦車兵がいないんだよね。
これも通常版と組み合わせれば解決しそうな。

ドイツ軍仕様の場合は別売りの戦車兵とかを添えてもよさそうです。

……そういえば前に作った通常版、フックの向きを間違えていたんだっけ。



その件に関してですが……
今回撮影用に引っ張り出してきたついでに切り貼りして修正しましたな。
元々正しい向きにしていたのを切断して間違えた向きにしていたので、そこを再度切り取って正しい向きに直したという。

あのキットを組んだのは2022年の11月。
約2年半の間、間違っていた情報を流していたという。



以前組んだアカデミー製T-34の組み立て説明書も見つつ、改めて確認。
フックの返しが大きい部分が
「車体前は上向き、車体後部は下向き」
が正しい向きのようだ。
タミヤのは「後部のみ説明書の指示と反対向き」にすればいい。

以後、注意が必要ですな……。

今回はここまで。
これで先月購入したキットが全て完成したけど、ここ一年でまだ購入してから組んでいないものがいくつか残っている。
次回はそのキットに着手する予定だ。

次回も、お楽しみに~。
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