模型大隊戦闘日誌、始まるよ!
前回はPMモデルから発売されていました、Me328が完成しました。
今回は……。
息抜きに小型機を作ったことにより、筆者が気力を取り戻した。
なので今回は双発の中型爆撃機を作ることに。
中型爆撃機……
作りにくそうな見た目から積み山の守護神常連が多いですが、いったい何が出てくるのか。
というか積み山の守護神何個あるのさ。
八百万ですな。
守護「神」だけあって。
今回のお題 ハセガワ ハインケルHe111P
今回作るのはこちら。
ハセガワ社より
ハインケルHe111Pだ。
なんかかっこいいボックスアート。
下から照らしているのはサーチライトかな?
夜間爆撃の様子ですな。
時期的にはおそらくバトル・オブ・ブリテン……。
本キットはハセガワ社の1/72スケール航空機の定番商品であるE帯の一員。
……なんだけど2022年5月現在、同社の公式HPのE帯一覧から抹消されてしまっている。
先行して発売され、このキットの元となったH-6型も生産休止の表示が出てしまっている。
あらら。
一時的なものなら、そのうち再生産されて復帰する可能性もありますが。
公式HPを見たところE帯のキットには他にも生産休止の表示やら、再販の表示やら出ていますな。
ハインケルHe111とは?
第一次世界大戦後のドイツはヴェルサイユ条約の影響で軍用機の保有や製造に関して制限がかけられていた。
しかし条約化のドイツでは民間機という名目で各種軍用機の開発が行われていた。
He111もその1つで、表向きは民間の輸送機という名目で開発されていたんだ。
戦車が農業用トラクターの名目で密かに開発が進められていたように、輸送機や旅客機の名目で飛行機も……。
原型であるHe111aが1935年に初飛行。
そしてまずは民間仕様であるHe111C型が登場し、その後A型から始まる軍用型が出てくる。
その後改良を重ねたいくつかの型が存在するけど、今回作るのはP型。
従来型から機首の形状を変更し、空気抵抗を軽減させた形になっているのが最大の特徴だ。
2022年5月現在、模型になっているのは大半がP型以降のもののようですな。
筆者の在庫にはローデン社のE型なんかがありますが。
この頃のドイツ空軍は戦闘機の追撃を振り切れるよう、爆撃機の高速化を求めていた。
He111もそのコンセプトに従って高速爆撃機として開発された。
スペイン内戦や続く第二次世界大戦の初戦ではドイツ軍主力爆撃機としてその性能を存分に発揮したものの、問題はバトル・オブ・ブリテン。
英軍の繰り出す最新鋭の戦闘機スピットファイアや改良されたハリケーンの前に大損害を出してしまう。
あらら。
- He111自体が防御力が不足していたり、爆弾の大型化により性能が低下していた
- Bf109は航続距離が短く護衛を果たせなかった
- 長距離飛行が可能なBf110は双発戦闘機で単発機相手の空戦に不向きだった
などなど、He111のみならず色々問題がありますな。
ドイツ空軍自体が陸軍の支援を重視した設計の機体を中心にして編成されていたというのもある。
その後昼間の主力爆撃機としてはユンカースJu88がその役を務めるようになり、He111は主に夜間爆撃を担当するようになった。
東部戦線では少し遅れて、1943年頃までは昼間爆撃機としてHe111が用いられていたという。
大戦末期には流石に旧式化していたので、主に輸送機として使われたそうだ。
ちなみに後継機はあのHe177。
以前説明したとおり初期不良がひどく、それが原因でHe111は大戦後期でも生産されていたとか。
ドイツ軍主力爆撃機として歴史にその名を残したハインケルHe111。
今回はその中でも、機首の形を一新して洗練された外見を持つP型を作ってみよう。
箱の中身を見てみよう
それでは箱の中身を見てみよう。
箱を開けると中身はこんな感じとなっている。
さすがに中型の双発機だけあって、戦闘機よりもパーツは多めだね。
とりあえず大袋を開封して通常のプラランナーを確認。
一見パーツが多く見えるけど、少ない部品で細かく分割されたランナーが多い。
また余剰部品も多数含まれている。
なので実際に使う部品は思ったよりは多くない。
このキットはP型。
先行発売したH-6型の他、デカールを変更した限定生産品などもいくつか発売されていたようですな。
この細かいランナー分割はそのためかと。
続いてクリアーランナーやポリキャップ。
クリアーパーツも数が多いように見えて、余剰品や選択部品が多数含まれる。
なので実際使う部品数は少なめ。
説明書を見た感じ、ポリキャップはプロペラで使う感じかな。
付属デカール。
筆者が購入したのは中古品で、更に購入後も数年間放置していた。
なので少し変色している。
筆者はこの後干して黄ばみとりを試みる予定だ。
デカールには2004年の日付が。
仮にこのキットが初回生産品なら、18年前のものってことかな?
鉤十字は3種類付属。
ただ夜間迷彩に対応させるためか、内2種類は黒くオーバーコートされていますな。
他キットへの流用は限られますね。
塗装は3種類。
夜間迷彩の有無の他、細部の違いでP-2/4/6型からの選択が可能だ。
部品の選択があるので組む前に決めておこう。
調べたところ……
- P-2型→直前のP-1型から搭載する無線機を変更。今回の塗装では2番。
- P-4型→防御武装や機体外部への爆弾搭載量を増したタイプ。今回の塗装では3番
- P-6型→それまでのP型はDB601A-1エンジンを搭載していたが、それをDB601Nに換装したもの。今回の塗装では1番
ということです。
今回は塗装図1番のP-6型で組む予定だ。
この機体は夜間爆撃任務のため、応急的に黒い夜間迷彩が雑に塗られているのが特徴となっている。
1940年秋となっているから、おそらくバトル・オブ・ブリテンの時期の機体だろう。
次回、製作開始!
今回はここで終了。
次回から組み立て作業となる。
見た感じ、機種のガラス張り部分が難しそうだね。
ここを上手く組めるかが完成品に影響しそう。
筆者がいままで放置していたのも、そこが原因ですな。
それとスプリッター迷彩が大変そうなのもありますが。
より大型の機体をこの前完成させたんだ。
何とかなるとは思うけどね。
続きは次回!
この記事で紹介しているキット