ガンプラのSEED HGシリーズより、ブルーフレームのガンダムアストレイを作っていきましょう。
前回は武器を仕上げて全体の部品を揃えた。
今回は塗装とデカール貼りにする。
なんか色分けが複雑そうなキット。
技術的な問題からか、この頃は色分けが完全に再現されていないというか。
筆塗りによるベタ塗りとエアブラシのグラデーション塗りだと色調が合わないので……
今回は少しいつもと違う方法で塗り分けていくようですな。
詳しくはそれぞれの工程を説明しながら語ろう。
それでは作戦を再開する。
下地を整える
まずは下地から。
ポリキャップ部分はガイアノーツのマルチプライマーを筆塗り。
それ以外の場所はクレオスのMr.サーフェイサー1000を吹き付けておきます。
プライマーも万能というわけじゃないけど、ポリ部品について多少は塗料の食い付きが良くなるかな。
さすがに部品同士の擦れる箇所だとすぐ剥がれてくるけど。
本体色をベタ塗りする
続いて本体色。
それぞれ……
- 手足など白→旧ガンダムカラーのホワイト17
- 本体の青→旧ガンダムカラーのブルー43
- 腹部のグレー→Mr.カラーのニュートラルグレー
- 武器などのグレー→ガンダムカラーのMSグレー(連邦系)
- 胸部・シールドなどのダークグレー→旧ガンダムカラーのファントムグレー
ですな。
例によって筆者の手持ちの旧ガンダムカラーの在庫処分。
ホワイトやブルーはHGダブルオーガンダムなどと同じ色です。
あれ、今回は黒くしないんだ。
いつもなら
「黒や茶色の下地→本体色を吹き付けてグラデーション」
ですな。
ただ今回は筆で塗り分けが必要な本体色が多数。
そうなると筆でベタ塗りした箇所とエアブラシのグラデーション塗り箇所が合わない問題が発生しますので……。
マスキングしながら全部エアブラシ塗装は?
このキット、凹凸と細かい箇所が非常に多くてマスキングが困難なのですよ。
青の上に白がきたり、白の上に青がきたりと下地も揃えにくくなりますし。
塗り分けが多いけど、色分けを補うホイルシールがほとんど付属しない。
凹凸と細かい箇所が多すぎて、シールでも再現しきれない様子が伝わるね。
筆で細かい本体色を塗り分ける
とりあえずエアブラシは一時ここで止めます。
ここから先は筆で機体色を補っていきましょう。
まずは脚の白い部分に、青い色を塗ってみる。
使用したのは先ほどと同じブルー43。
いきなり厚塗りしたり、塗料を何度も塗り重ねようとはしない。
薄く塗って乾かそう。
待っている間に他の箇所を塗って……。
3回ぐらい塗り重ねるとこんな感じに。
わずかなはみ出しはスミ入れとかで隠れるから、極端なもの以外はそのままで進める。
こういうのは確かにマスキングがしづらそうな。
ガンダムカラーはMr.カラー同様の溶剤系アクリル塗料、通称ラッカー系ですな。
以前筆者がラッカー系塗料でヘッツァーを塗っていたことがあるので、そちらも参考にしていただければ幸いです。
続いて白。
隠ぺい力が弱いからついつい厚塗りしたくなるが、ここも薄く塗り重ねる。
黄色とかに比べたらまだ簡単なほうだ。
指の周りも塗り分けて……
やっぱりこの辺りマスキングは難しそうだね。
……シールド周りは盛大にはみ出しているような。
さすがにここはスミ入れでも隠れないので、後で修正だ。
- 筆に塗料を含みすぎる
- 塗料の濃度が薄すぎる
と、余計な箇所に流れやすい気がするね。
はみ出たり余計なところについた塗料は、本来の色を上塗りして修正。
同じ色なので、元の色とも上手く馴染んでくれますな。
今回は本体色がベタ塗りなので、筆によるレタッチと上手く馴染んでくれる。
グラデーション塗装だと補修箇所とうまく色調が合わないからね。
ついでに本体色以外の部分も筆で塗り分けてしまいます。
- 顔周りや腹部の赤→水性ホビーカラーのモンザレッド
- 無反動砲のマガジン→Mr.メタルカラーのアイアン
- シールド裏など→ガンダムカラーのMSグレー(連邦系)
ですな。
顔は今回後ハメを施さなかったけど、筆で塗ってしまえばそれで済む話だね。
手間と効果が釣り合わない、と筆者が判断したんだ。
今回は新品に近い面相筆を惜しまず投入。
おかげで細かいところも無事塗り分けられた。
頭部のセンサーはシルバーの下地とクリアーグリーンの上塗り。
この組み合わせ(シルバーとクリアー塗料)は以前過去記事で紹介しましたな。
色味的にはクリアーグリーンよりも蛍光グリーンのほうが良かったかな?
筆者の手持ちに見あたらなったから、クリアーグリーンを使ったけど。
途中で気づいたこと
各部を塗り終えましたら、確認のため一時組み立て。
ここでひとつトラブルが。
何かな?
スネパーツ後部のB1番パーツ。
これが両側のパーツと干渉して上手く入りません。
後ハメした場所だよね。
念入りに確認したはずだけど……。
おそらくに塗料分の厚みや塗装面の細かい凹凸で引っかかるのだろう。
控えのレッドフレームでは少し削りこんだほうがいいだろう。
追記
後のレッドフレームでは画像の黒く塗った辺りを削り込み、組み込み時に擦れないようにしています。
本体色の塗装完了!
とりあえず現段階ではこんな感じに。
ベタ塗りなので、いつもと様子が違いますな。
よく言えば各色がはっきりしていて、悪く言えば単調というか。
シャドウ吹きをして陰影をつける。
ここで筆者が新しい試みをする。
「下地で陰影をつけられないなら、上から陰影をつければいい」
と。
まだ何かするんだ。
というわけで上から陰色を吹き付けて、単調さを解消することを試みる。
まずは使用塗料。
今回はMr.カラーのスモークグレーを用意。
本当は別のキットに使う予定だったものだけど……
筆者が当該キットをいつまでも進めないので、不良在庫化していた。
ここで使ってしまおう。
とりあえずプラ板に試し吹き。
うっすらと塗料が乗ればいいので、気持ち薄めに調整しておく。
濃いと粒子状に塗料が飛び、陰っぽくなりませんからね。
肩アーマーに吹き付けるとこんな感じに。
- 装甲面の角など出っ張った部分
- 穴とかモールドなどの凹んだ部分
を中心に吹き付けてみよう。
左が作業前。
右が作業後。
白い面は吹き付けるとわかりやすいね。
他の場所にも吹き付ける。
吹き付ける場所は上記のとおりだけど、そこまで神経質にならなくていい。
なんとなくで大丈夫だ。
白い部分はすぐにスモーク色が目立ちますが、青やグレーはそうでもないですな。
吹き付ける量に注意しましょう。
作業後はこんな感じ。
写真だと少し薄く見えるけど、実際はもう少し濃い。
あまり濃くすると煤けたみたいになるので、今回はこのくらいで止めておこう。
ちょっとは単調さが消えたかな?
今回の戦果
ここでデカール貼り。
傭兵部隊、サーペントテールのマークは別売りのSEED HG用デカールがあったので使用を試みましたが……
砕けてしまい失敗に。
さすがに筆者が15年ぐらい前に購入したものだからね、劣化しているんだ。
ここはキット付属シールを使おう。
ちなみにガンダムデカールのサーペントテールマークは大小2種類あり、マークと共に描かれた数字部分も選択可能だ。
細かい注意書きはホビージャパンのコーションマークを使っているよ。
アストレイはデカールを貼れる広い面が少ないから、今回は少なめで……。
情報量は多めのモールドにお任せだ。
今回はここまで。
次回はウェザリングとなるだろう。
続きは次回!
この記事で作っているキット