タミヤMMシリーズより、III号戦車N型を作っていきます。
前回は砲塔を組んだ。今回は車体を組んでいくよ。
車体下部の組立て
III号戦車は2枚の転輪を1組として片側6個の転輪を備えています。
組み立てる前に2枚の転輪同士の間を暗い色で塗っておきましょう。
後々ここはエアブラシの塗料が入りにくいからね。使用したのは単純に黒。
転輪類の前にサスペンションなどを車体に取り付けておく。
ティーガーと違い転輪同士の間隔が広いので、サスのゲートやパーティングラインはしっかり処理しておこう。
側面には脱出用ハッチがつきます。
……がCパターン塗装の車輌は廃止されていたので、そちらを選択した方はモールドされているアタリ線をヤスリで削り落としておくと良いでしょう。
今回の車輌はBパターンの車輌。
アタリ線を参考にハッチを取り付けよう。
後部の排気口にはエッチングパーツが着く。
以前のティーガー同様、ゼリー状瞬間接着剤の点付けで対抗しよう。
ちなみにこのエッチングパーツセット、「StuG III」と刻印されているとおり、元々III号突撃砲G型に対応したものだったようです。
同じ車体のIII号戦車にも問題なく使えるのでご心配なく。
他のIII号戦車L型、III号突撃砲G型のキットでは別売りだったものが、このキットでは最初から付属する。
その分このキットはちょっとだけ値段が上がっているけどね。
転輪の組立て
ここでようやく転輪達。筆者の気が変わらないうちにさっさと処理してしまおう。
ゲートとパーティングラインをヤスリやデザインナイフで削ってしまいます。
III号戦車の転輪は下部が片側6個。
上部が片側3個。
戦車模型としては標準的な内容となっています。
車体下部の足回りがほとんど揃いました。
次は車体上部に行きましょう。
車体前面には予備履帯を装備。
これは単純に履帯パーツを接着して再現する。
塗装のことを考えて車体には接着しない。
秘儀 ランナーつぶし
ここまでの状態で写真のように、Aランナーにはもうほとんど部品が残っていない。
筆者の場合ここで「ランナーつぶし」と呼ばれる戦法をとるんだ。
残った少数の部品を説明書の組立て手順を無視して先に切り出し、整形を行う。
そして部品のなくなったランナーはそのままゴミ箱へ。
わざわざ少数の部品のためにランナーを持ち替える手間が省けます。
難点としては部品の番号がわからなくなる、取り付けるまでの間に紛失しやすくなるといったところでしょうか。
部品番号に関しては番号が書かれたゲート部分ごと切り出しておくのも手だ。
紛失に関してはチャックつき小袋で保管という方法もある。
それと某D社のような、説明書の部品指示表記ミスがよくあるメーカーのキットではあまりお勧めは出来ない感じかな。
あの会社のキットこそランナーが多いので、この戦法が使えれば多少作業性がマシになると思うのですが・・・・・・。
車体上部の組立て
車体上部もBランナーにランナーつぶしを使ってみます。
同じランナー内の部品を先に切り出して整形、いらなくなったランナーはゴミ箱へ……。
サクサクと作っていきます。
あっという間に形になりましたな。
車体も基本はストレートに組んでいく。
切り出してゲートをヤスリで整形、部品を接着だ。
強いて言うなら前面のスペースドアーマーに転輪同様陰色を塗っておくことかな、特別にやることは。
あっという間に形に。タミヤのキットは素晴らしい・・・・・・。
エンジンデッキ側面の吸気口はエッチングパーツを取り付ける。
先ほどの排気口同様、ゼリー状の瞬間接着剤を使おう。
おっと、前面フェンダー内側のパーティングラインを消しておくように。
画像が暗くてわかりにくいですな……。
プラモ製作技術だけでなく、画像撮影技術の向上も求めたいところだ。
車体上下を合わせる
ここまで来たら車体上下を合わせる。
ここは瞬着でがっちりと合わせておこう。
形になりましたな。
ライトコードを追加する
ティーガー同様ライトコードの追加作業を紹介しましょう。
まず左前照灯のすぐ後ろに0.5mm穴を開口。ここにエナメル線を通します。
曲げながらノテックライト側にも穴を開けて線を通します。
線自体は瞬間接着剤で留めます。
・・・・・しかしやりにくいですね。前照灯も作業中に折れてしまいましたよ。
ライト類を固定する前にやるべきだったね。
溶接跡の追加
前面装甲には溶接跡。ここも以前のティーガー同様伸ばしランナーとセメント接着剤を使用しています。
フェンダーを薄くする
こちらは今回新しく紹介するフェンダー薄々加工だ。
やり方は簡単。
デザインナイフでパーティングラインを消すように、カンナがけをしてパーツを薄くする。
せっかちな人はモーターツールを使って削るのもいい。
ただしコントロールが難しいので、大まかに削って最後はデザインナイフで整えるのがおすすめ。
薄くなったフェンダーは簡単に曲がるので、軽く力を加えてダメージ加工をしてみるとそれらしくなる。
この作業、それなりに力が加わるので他の部品が折れたり取れたりする被害が出ました。
やはり細かい装備品を取り付ける前にこういう作業はしたほうがいいかと。
その他小加工
フェンダー側面に一部モールドが彫られていない部分があったので、ここも彫りなおしておきます。
アンテナはキットに付属しないので伸ばしランナーを使って作成。
長さ指定がなかったのでとりあえず5.5cmに。
これで車体側の小改造は終了。
人形の組立て
このキットでは3種類の戦車兵を作ることが出来る。
- Aタイプは通常の黒服の戦車兵。Cランナーに入っているため同じランナーを使用したL型のキットにも付いてくる。
- B、Cタイプは熱帯仕様の制服で、右腕パーツでどちらか一方を選ぶことになる。
今回はピストルを持った熱帯仕様のCタイプ戦車兵を選択。
必要なパーツを切り出して整形をしていく。
バラバラですな。
部品を紛失しないように……。
靴底が平らなので、デザインナイフで切れ込みをいれてかかと部分を独立させてあげよう。
砲塔に乗せると足元は見えなくなりますが……。
顔も顎や頬の部分を少し掘り込んでシャープに。
ここはあまり変わらなかったかもね。
キューポラに乗せるとこんな感じに。
少々硬いポーズに見えるけど、ここでまた手をつけると進まなくなりそうだからこのままで行こう。
ハッチなどに手をかけるポーズのキットの場合、それらと入念なすり合わせをしておく必要がありますな。
この戦車兵はその必要がありませんが。
今回の戦果
忘れていた履帯を組み立ててようやく全ての部品が揃いました。
一部の部品は塗装の便を考えて接着せずにしています。
筆者が眠いようなので我々もここまでにしよう。
次回は塗装作業からになるよ。
この記事で作っているキット
↓タミヤの公式オンラインショップはこちら↓