
タミヤのT-34/76(1943年型)を作っていきましょう。

前回は塗装とステンシルによるマーキングを行った。
今回はウェザリングを行って完成させる。

ここからはいつものパターンになりそうな。

例によって過去記事のオンパレードですな。

完成品をすぐに見たい人は目次の
「タミヤ T-34/76(1943年型) 完成!」
から飛んでほしい。
それでは作業を再開しよう。
ウォッシング!

手始めにウォッシング。
奥まったところにタミヤエナメルのフラットブラウン。
全体にはガイアエナメルの埃色。
薄く塗ってから溶剤で流すようにしてふき取ります。

少し前までは1色だけだったけど、最近は2色使うことが多いね。
1色のときのは過去記事を参照に……。

ドライブラシ! オイル染み!

続いてドライブラシとオイル染みですな。
これも過去記事を参照に……。



ドライブラシには明るい緑ということで、タミヤエナメルの明灰緑色。
オイル染みは過去記事にも載っているタミヤエナメルの混ぜ物。
最近はガイアノーツからオイル色も発売しているけどね。
傷と錆

続いて傷と錆。
傷はウェザリングカラーのグランドブラウンをチョコチョコと。
ハッチのヒンジや装甲の角などぶつかりそうな場所に。

錆は過去記事でティーガーIIを使って詳しく解説している。
やはりウェザリングカラーを使っているけどね。
今回は予備履帯と排気管を中心に錆びさせている。

雨だれ錆びだれ

筆者の最近のお気に入りである雨だれや錆びだれ。
ウェザリングライナー泥色セットのディープブラウンを使います。
- 線を軽く引く
- ウェザリングカラー用溶剤を浸したガイアフィニッシュマスターで伸ばす
これだけでお手軽に再現できます。

T-34は比較的面が広い。
これで単調さを解消できる。
足回りをドロドロにする

足回りも過去記事を参照に……。


ただ今回は少し泥っぽさを付け加えるため、ウェザリングペーストのマッドブラウンも使っている。
これは顔料の塊なので、盛り上がった土や泥を再現するのに便利だ。

東部戦線の泥を意識しつつ……。
最後の仕上げ

最後は
- 水性ホビーカラーのつや消しクリアーを全体に吹き付ける
- 作業中にタミヤウェザリングマスターAセットをこすり付けて砂埃表現
- 転輪や履帯を取り付け、接着する
といった流れに。

ポリ製履帯だけど、プライマーのおかげで何とか接着できたみたいだね。

強度的には少し不安が残りますけどね。
先人たちの作例を見ていると、ポリ製履帯のたるみ表現は車体に真鍮線やピアノ線を通して上から押さえつけるのが一般的だとか。

ハブキャップ部分は別にウェザリングしていたからか、転輪本体よりも綺麗だった。
色調を合わせるために追加でウェザリングカラーを塗っている。
これで完成だ。

以下、ギャラリーだよ。
タミヤ T-34/76(1943年型) 完成!

古いキットだけど、完成したらちゃんと見慣れたT-34に。

同じナット型砲塔を装備したアカデミー製品と。
タミヤ製品はモーターライズの名残だからか、少し前後に長いように見えますね。


ここ最近作ったドラゴン・サイバーホビー製品のピロシキ砲塔型も含めて。
- 1940年型(後列左)
- 1941年型(後列中)
- 1942年後期型STZ製(後列右)
ですな。
主砲や砲塔形状など、こうして並ぶと違いがわかるというか。




1942年に入るとナット型砲塔のT-34が登場し始める。
しかし一輌でも多くの戦車を前線へ送るため、STZ(スターリングラード・トラクター工場)はピロシキ砲塔のまま生産を続行。
同年冬のスターリングラード戦で工場が壊滅するまで生産を続けるんだ。

しかしずいぶんと増えたなぁ。

他にもいくつかのT-34がまだ作りかけで筆者の部屋に転がっていますよ。
作ってみた感想のコーナー

タミヤMMシリーズの中でも古参のキットだったけど……。

筆者が今回の製品で気に入ったところとしては
- 比較的大柄な中戦車だがボリュームの割りに安価(2022年11月現在定価は税込み2420円)
- 選択式の天板を含めアクセサリーパーツが豊富で、組み合わせ次第で様々な車輌を作れる
- 部品が少なくすぐ形になる
逆に気になった点としては
- モーターライズの名残で見える場所にいらない穴がある
- ポリ製履帯がややきつめなのか、誘導輪が引っ張られて転輪に接した形になる
- アイプレートや牽引フックなど、実車とは異なる取り付け指示をしているものが幾つかあった
といったところ。

この辺りはいままで作ってきたタミヤ旧製品達とほぼ共通というか。



T-34の履帯は前後幅が広いので、ベルト式ですとどうしても折り返し部分で丸まって板感がなくなりますな。
どうしても気になる方は別売り品などでディティールアップするのも手です。

タミヤMMシリーズには幾つかT-34やその派生種であるSUシリーズがラインナップされている。
しかし大半はスポット生産品で時期によってはあまり見かけない。
2022年11月現在定番品なのか、このT-34/76(1943年型)は比較的手に入れやすい。
部品も少ないので、入手しやすく作りやすいT-34として入門用にもいいだろう。

他に現時点で手に入れやすいのはこのキットの姉妹品であるチェリヤビンスク版ですな。
天板まで一体化された砲塔を持ち、アクセサリーパーツの代わりに歩兵や重火器が付属します。

そちらのキットはここの開設以前に筆者が一度組み立てたことがある。
そのうち再び作ってみたいものだ。

チェリヤビンスク版はドイツ軍鹵獲車輌で作れるよう鉄十字のマークが付属することはナイショです。

今回はここまで。
次回は久々に航空機キットを紹介する予定だ。

次回も、お楽しみに~。
この記事で作っているキット
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