模型大隊戦闘日誌、始まるよ!
前回は筆者初となるSDガンダム、BB戦士シリーズのクシャトリヤと、おまけのロトが完成しました。
しかし肉抜き穴埋めでだいぶ消耗したみたいですな。
というわけで今回は肉抜き穴埋めの必要なさそうなキットで息抜き。
久々に鉄道模型を組んでみよう。
久々だね。
最後に作ったのはちょうど昨年の今頃。
寝台急行列車セットとおまけにオロネ10でしたな。
これに限らず、今まで作ってきたのは全部客車だったね。
客車はほとんど作りきってしまい在庫がない。
今回は客車でない車両のキットを紹介しよう。
今回のお題 グリーンマックス 旧型国電72系・73系(クハ79原型・モハ72・サハ78・クモハ73原型)
今回作るのはこちら。
グリーンマックスより、旧型国電72系・73系だ。
セット商品として販売されたりするものもあるけど、今回はバラ売り品3種
- クハ79(原型)
- モハ72・サハ78
- クモハ73(原型)
のキットを使っていく。
なんかややこしい名前のがたくさん。
なんか袋が開いているのは気のせいかな?
筆者が一度確認のため開封していますからね。
72系・73系とは?
72系・73系とは日本国有鉄道(国鉄)が開発した直流式の通勤電車だ。
この72系・73系とは正式な名前ではなく。後年に便宣的につけられた通称。
前身となった63系を加えて「63系・72系・73系」と呼ばれることもある。
旧型国電っていうのは……。
旧型の国鉄の電車の意味ですな。
1957年に登場したモハ90(後の101系)が新性能電車と呼ばれ、それに対して以前の電車のことを旧型国電と呼ぶようになったのだとか。
真面目に解説すると長くなりそうなので……。
単純に筆者自体が理解できていないというやつだね、これは。
駆動方式がカルダン式(新性能)か、吊り掛け式(旧型)かという違いは理解しているようです。
話を72系・73系に戻そう。
まずこれの原型となった63系電車が1944年に登場した。
20m長の車体と片側4箇所のドアを備え、現在にまで続く通勤電車の標準スタイルを確立した電車だ。
1944年っていうと、まだ戦時中だね。
しかもだいぶ戦況が怪しくなってくるという。
そういう事情もあってか、この63系電車は戦時設計。
「戦争に勝つまでの短い期間だけ何とか保てばいい」
みたいな考えでとにかく省略・簡略化された構造をしていた。
とりあえず動けばいいや、的な。
決定的な転機があったのは1951年4月24日の桜木町事故。
当時の国鉄京浜線(現JR東日本根岸線)の桜木町駅で、垂れ下がった架線に触れた63系電車がショートしそのまま火災に。
支社106人・負傷者92人を出してしまう。
63系に限らず、この事故前後にも各地で車両火災は何件かあったようですな。
これをきっかけにして63系は主に安全対策を重視した改修を施される。
粗悪品の代名詞となってしまった「63」の文字を避けるためか、ここで改修された際にモハ73(後にクモハ73に改称)などの通称「73系」とモハ72などの通称「72系」という名前が登場する。
今回作るのはクハ79、モハ72、サハ78、クモハ73。
実はクハ79とサハ78は63系時代からの名前のようですな。
63系とは数字がかけ離れているからか、改修後も改名されなかったようですが。
72系と73系は長期間生産され、また
- 63系から改修されたグループ
- 最初から72系として新生されたグループ
- 他形式から改造・編入されたグループ
など、かなり個体差が激しい。
時が流れるにつれて修理や改造などを繰り返して、個体ごとに更に細かい差異が出てくる。
資料によって多少違いはあるようですが……
筆者の手持ちの資料では63系からの改修車達を73系。
最初から新生された車両達を72系と呼んでいますな。
これは真面目に追いかけたら絶対完成しなくなるやつだ。
息抜き目的が沼にハマりそうな。
今回はあまり細かくは追わず、キットの範囲内でなるべく進めていきましょう。
ちなみにクハ79とクモハ73の商品名に書かれた「原型」の文字。
原型とは63系のことを指し、63系からの改修車のことだそうです。
後の新生車とかと比較すると、屋根のRがキツめで顔が少し縦長に見えるのが特徴ですな。
というかここの古い画像を漁っていたら、まさに72・73系の画像が出てきたんだけど。
TOMIX製の完成品ですな。
グリーンマックス製キットをいつまでも放置していたところ、先に発売されてしまったという。
筆者が購入したのは山手線とか京浜東北線など首都圏主要路線をイメージしたものですが、後に他路線イメージのものも発売されたようです。
72系・73系達は50年代に登場し、主に首都圏や関西圏の通勤路線で活躍した。
ただ山手線や中央線など過密な路線ではより高い性能が求められ、60年代初頭には後継の新性能車両へと交代していった。
他の主要路線でもだいたい70年代ごろまではよく見られた。
新性能車に置き換えられた後は新たに電化された呉線や御殿場線や房総各線、またより旧型の車両に代わるものとして可部線や仙石線などにも投入された。
これら地方に投入されたものは80年代ごろまで活躍したようだ。
さすがにこの頃になると老朽化が問題視されたようですな。
日本の戦後復興や高度経済成長期を支えた72系・73系通勤電車。
グリーンマックスのキットで4両分作ってみよう。
キットの中身を確認しよう
話が長くなったけど、ようやくキットのほうに入ろう。
各キットの中身を確認していく。
まずはクモハ73。
- 車体ランナー
- 屋根・床ランナー
- 床下機器ランナー
- 屋上機器ランナー
- 窓ガラスパーツ×2
- オモリパーツ
- 説明書
となっている。
客車はここで何回か作っているけど、電車は初めてだよね。
電車だからか編成例も掲載されているね。
72・73系は1950年代に登場。
ただ編成例は70年代と、比較的後期のものですな。
編成例にもあるとおり、他の旧型国電が混ざっていたのもあったようだ。
長時間見ているとそれらに手を出したくなるようなので注意。
早速筆者がなんか調べ物をしている。
続いてクハ79。
車体のランナーはクモハ73と同一。
ただ天井はパンタグラフなしの、平面なものになっている。
床下機器も異なるものがセット。
それ以外はほぼ共通だ。
掲載された編成例も共通だね。
カラーバリエーションもたくさんあるみたいだけど……。
筆者は旧型国電の基本色、ぶどう色2号にする予定だそうですな。
ぶどう色の電車はあまり手持ちにないからね。
それに筆者は旧国というとやはりこの色だと思っているようだ。
最後にモハ72・サハ78のセット。
2両入りなので、倍の数パーツがセットされています。
詳しくは後に作る際に説明するけど……
同一ランナーにモハ72用の側面と、サハ78用の側面が1枚ずつ入っている。
ランナー1枚ずつで完結させようとすると、左右で違う形の車両ができてしまう。
注意しよう。
金型代を節約するためにこんな構成なのかな?
だからセット商品という。
筆者は千葉の人間なので総武線や房総方面の編成が気になるようですが……
どうも編成内のモハ率が高く、サハ率が低いのが多いみたいですな。
このセットで作ろうとするとサハが余剰気味になるという。
旧型国電の総武線は8両編成、房総方面は6両(6両貫通、3+3、2+4など)があったようだ。
とりあえず今回はこの4両だけで楽しもう。
キットだけだと車体だけしかできないので、キット指定の別売りパーツも用意。
- 動力
- 動力用床下機器&台車枠
- パンタグラフ
- 台車×3
- 車両マーク
などなど。
本当は行き先などを表示したサボステッカーなども欲しかったけど、手配できなかったので割愛。
逆を言えば路線を特定しないから転用しやすいという。
それと……このために数年前に購入していたネコ・パブリッシング社の資料本。
とはいっても、あまり厳密に再現しようとすると沼にハマって完成しなくなる。
あくまで参考にする程度だ。
画像つきなので、ネットでググるよりはだいぶわかりやすいですな。
大まかな番台区分による特徴や編成例、車歴表なども掲載されています。
次回、製作開始!
長くなったので今回はここまで。
次回から製作開始だ。
沼っぽい車両だから、完成しないパターンは避けないと。
とにかく、なるべくキットの範囲内で進めましょう。
筆者も息抜き目的で作るようですし。
細かく作るのはそちら方面の方々にお任せ。
気軽に進めていこう。
続きは次回!
この記事で紹介しているキット