
模型大隊戦闘日誌、始まるよ!

前回は筆者が作りかけでしばらく放置していた、ビッター閣下のF2ザクが完成しました。
今回は……。

最近AFVを作っていない気がするので、今回はその積み崩し。
今回は未着手品を1から組んでいこう。

最後に組んだのは3ヶ月前のマルダーIIIだっけ。
結構期間が空いた感じに。

AFVも残りがだいぶ減ってきましたな。
前回のビッターザク同様、このジャンルも組みかけ品が今後続出しそうです。
今回のお題 AFVクラブ M10ウルヴァリン戦車駆逐車(後期型)


今回作るのはこちら。
AFVクラブより
M10ウルヴァリン戦車駆逐車(後期型)だ。
「戦車駆逐車」は「駆逐戦車」と表記されることも多いけど、ここではドイツ軍の駆逐戦車とごっちゃになるのを防ぐため前者の表記で統一する。

「Tank Destroyer」をどう訳すかの違いですな。
直訳すると「戦車破壊者」なわけですが。

「戦車を駆逐する車」というニュアンスなのか、「駆逐する戦車」というニュアンスなのか的な。
M10戦車駆逐車とは?

この車輌は第二次世界大戦期にアメリカやその他連合軍で運用された対戦車兵器だ。
通称GMCとも言われる。
GMCはガン・モーター・キャリッジ(Gun Motor Carriage。自走式砲運搬車の意味)の略。
商品名にも含まれるウルヴァリンは動物のクズリのことで、シャーマンなどと同様英軍での愛称らしい。

ここでは初めて作る形式の車輌だっけ。

以前M10パンターを作りましたが、あれはこの車輌に似せて連合軍に友軍だと誤認させる目的のものでしたな。
今回はそれの元となった、本物のM10です。

戦車駆逐車という名前の通り、M10は対戦車能力を優先されて設計された。
それまでにも装輪車であるM6GMCやハーフトラックであるM3GMCが存在したが、より本格的な対戦車兵器が必要と考えられてM10が開発された。
ベースはM4A2中戦車で、これを元にT35という試作車が作られ、更に改良型のT35E1が試作。
これが最終的にM10戦車駆逐車として正式採用される。

M4A2(英軍名シャーマンIII)はディーゼルエンジン搭載型のシャーマンですな。
アメリカ陸軍はガソリンエンジンに統一したがっていたので、主に海兵隊やその他連合国への供与品になったようですが。

M10の主な特徴としては
- 当時としては強力な3インチ砲(76.2mm砲。原型のM4はこの時期75mm砲装備が基本)。
- 視界を確保するため、砲塔は戦車のように旋回するものの自走砲のようなオープントップ式
- 原型であるM4と異なり車体・砲塔は全方向が傾斜装甲。ただし重量軽減を図って単純な装甲厚は控えめ(防盾部分の57mm厚が最大)
といったものが挙げられる。

ドイツ軍の駆逐戦車が砲塔無しで攻撃力と防御力に特化。
対するアメリカ軍の戦車駆逐車は防御力を捨てて、機動性と火力に特化した感じだね。
先手をとって、敵の弾は「当たらなければどうということはない」的な。

今回作るのはそんなM10戦車駆逐車でも後期型のもの。
強力な3インチ砲を備えたM10はノーズヘビー気味で、生産型ではカウンターウェイトを装備するようになった。
模型ではこのカウンターウェイトで生産時期を区別することが多いようで、いわゆる「中期型」といわれるM10は楔形カウンターウェイトを装備するようになったものをいうらしい。

模型ではこの中期型のM10を最もよく見かけるように感じますな。
筆者もM10については研究中なので、この辺りの違いを完全には理解していないようですが。

今回作る後期型は主に砲塔が変更されている。
- 砲塔後部の形状が中期型までは「傾斜した上下装甲」だったが、後期型では「傾斜した下部+垂直に近い上部」に変更。内部容積増大を図ったらしい
- カウンターウェイトが中期型では単純な楔形だったが、後期型ではより後ろに伸ばしたようなダックビル(アヒルのくちばし)型。上部には小物入れになる凹みが設けられている
といったところが確認できた主な相違点。
またオープントップな砲塔に手榴弾を投げ込まれたりすることを防ぐため、開閉式の天井が増設された車輌も存在している。
今回のキットもその天井パーツが付属するようだ。

こういうのって作り比べてから初めて違いを理解したりするよね。
ここは中期型を購入して……。

まずは手持ちの処理だ。
そんなアメリカ軍最初の本格的な戦車駆逐車、M10戦車駆逐車。
台湾のAFVクラブから発売されている、後期型のキットで作ってみよう。
箱の中身を確認する


それでは箱を開封。
中身はこんな感じ。

結構古そうなキットだなぁ。
筆者も長期間積んでいたみたいだね。

記憶が正しければ、このキットを筆者は2014年頃に中古品店で確保したはずです。
となると12年前の購入ですな。
まだタミヤ製の中期型新製品がなかった時代のものです。
あちらは確か2016年発売ですな。


袋を取っ払ってプラパーツの確認。
左側にあるCランナー(転輪など)、右側のFランナー(細かい装備が入ったランナー)は2枚ずつの収録となっている。
成型色はオリーブドラブ。

画像下にあるNランナーがこのキット特有のランナーみたいですな。
後期型で形状が変更された砲塔周りの部品や、追加された天井パーツが収められています。


その他材質の部品。
- ベルト式履帯
- サスペンションのスプリングパーツ(素材は履帯同様)
- 金属砲身とコイルバネ
- 牽引ロープ用のヒモ
- デカール
- レジン製のヘッジローカッター
となっている。
どうやらヘッジローカッターは本来このキットには付属しない、限定のボーナスパーツらしい。

ヘッジローカッター?

主にノルマンディー戦線で見られた、生垣を突破するための装備ですな。
タミヤのM5A1が車体先端に装備している、ギザギザした器具といえばわかるかと。

履帯はT49型履帯。
ゴムパッド付きの履帯も多い大戦期のアメリカ戦車の履帯だけど、これは全金属製となっている。
キット付属のものは勿論金属ではなく、軟質パーツのベルト式。
説明書では接着可能な表記がされているけど、まだ詳細は不明だ。
実際に組んでから確かめよう。


紙媒体は説明書の他、ボーナスパーツであるヘッジローカッターの説明書。
今回はカッターパーツは使わない予定だけどね。

ここの日本語表記だと「後期型からカウンターウェイトを装備」したみたいなようにも読み取れるね。
「後期型では、延長されたカウンターウェイトを装備してバランスの問題を解消」っていう文だけど。

カウンターウェイト自体は元々装備していて、後期型で新型のカウンターウェイトになったというやつです。


収録された塗装はA~Fの6種類。
アメリカ軍所属車が5つと、イギリス軍所属車1つ(Dパターン)となっている。

Bパターンは「美国陸軍」ではなくて「美国陸戦隊」って表記があるね。
場所がフィリピンだし、海兵隊所属車輌なのかな?
美国っていうのは確かアメリカのことで間違いないはず。

塗料はオリーブドラブ(A,C,E,Fパターン)もしくはカーキグリーン(B,Dパターン)ですな。
いずれにしろ単色となっています。

……んで、筆者のことだからまた鹵獲するんでしょ。
今までのM4シャーマンとかみたいに。

その予定ですな。
筆者が調査したところ、実際にドイツ軍に鹵獲されたM10の画像が何枚か出てきたらしく。

ただ確認できた範囲では後期型っぽいものは見当たらなく、中期型っぽいものがほとんどだった。
それらを参考にそれらしくしてみよう。
画像に残っていないだけで、ないというわけではないという想定で……。
次回、製作開始!

今回はここまで。
次回から製作開始となる。

旋回砲塔とオープントップ……
筆者としては初めての構成になる車輌だね。

このキットは砲塔内部や直下の車体内部は勿論、操縦席周りもある程度再現されているようですな。
できれば塗り分けたいところです。

今回もディティールアップパーツなどはあまり使わず、極力キットの味を生かす方針で進めよう。
もしかしたらアクセサリーパーツぐらいは追加するかもしれないけどね。

続きは次回!









