
イタレリの海兵隊仕様M4A2/A3シャーマン。
通常のM4A2として組んで、ソ連軍からドイツ軍が鹵獲したものにしてみましょう。

前回は塗装とマーキングを施し、ドイツ軍の鹵獲車輌っぽくした。
今回はウェザリングをして完成に持ち込もう。

今月最初の完成品に。
色々手を加えていたから、ちょっと時間がかかった気が。

こうなるのを避けるために、筆者は普段あまり改造とかをしないんですけどね。
細かい形式違いや生産時期違いを調べていくうちに、更に沼にはまるので……。

君たちの中にも、ディティールアップパーツを買うだけ買っていつまでも使わない人がいるだろう?
筆者も一時期それになりかけて、反動で最低限ディティールアップが主流になった。
それは置いといて、作戦を再開しよう。
エナメル塗料での


まずはエナメル塗料を使ったものを。
- スミ入れ兼ウォッシング(タミヤエナメルのフラットブラウン)
- ドライブラシ(タミヤエナメルのバフ)
- オイル染み(タミヤエナメルのフラットブラック+クリヤーオレンジ)
- 排気管の錆下地(タミヤエナメルのハルレッド)
などですな。
この辺りは過去記事を参考にしていただければ。

また過去記事ラッシュでいつもの展開に。
ウェザリングカラーでの汚し


続いてクレオスのウェザリングカラー。
主にグランドブラウンを使って、雨だれや傷を書き込んでいきます。
今回はライナーを使わず、全てウェザリングカラーで仕上げていますな。

錆も過去記事通り。
最近は下地を塗ったり、工具類は施さなくなったけど。
足元のウェザリング


続いて足元をウェザリング。
ここも基本的には過去記事通り、ウェザリングカラーの出番ですな。
湿った土感を出すため、いつも使うグレイッシュブラウンの他にグランドブラウンやペーストのマッドブラウンも動員しています。

ウェザリングペーストのマッドブラウンは本来投入する予定ではなかった。
ただ起動輪の中央に目立つヒケの凹みがあるのに気がついてね。
それを誤魔化すために投入した。
完成へ……


そのまま水性ホビーカラーのつや消しクリアーを吹きつけて仕上げ。
履帯などを組み込んで完成としましょう。

組みかけの謎状態戦車がようやく形に。
なんとか鑑賞に堪えうるものにはなったかな?

以下、ギャラリーとなる。
イタレリ M4A2シャーマン 完成!







接着剤でベコベコにした装甲板もいい感じに。
これは今後も採用かな?

力加減とかを変えれば更に変化が出そうだ。
今回のM4A2みたいな、面が広い車輌に施したいところ。



他のシャーマン系列と比較。
左側から
- M4
- M4A2(今回つくったもの)
- M4A3(76.2mm砲搭載型)
- M4A4(シャーマン・ファイアフライVc)
ですな。

ようやく各タイプが出揃い。
違いはエンジンだっけ。

エンジンの違いによる外見の違いにも注目。
車体上部のエンジンデッキ周りを見てみると
- M4→点検ハッチは1枚で前後向きの片開き
- M4A2→点検ハッチは幅の狭い格子状で、左右の観音開き
- M4A3→点検ハッチは観音開きの格子状。M4A2に似ているが幅が広く中央パネル全幅を使っている
- M4A4→M4に似て点検ハッチは前後に開く。砲塔寄りの部分で形状が異なる。ファイアフライなので17ポンド砲用のトラベリングロックが増設されている
といった感じだ。


もう一つの識別ポイントが後部パネル部分ですな。
ここもエンジン違いによる外見の差異が発生しています。

- M4→観音開きのハッチと車体上部側から伸びた排気管。左右にはエアクリーナー
- M4A2→横置きされた筒状の排気管。上部にはシャッター状の排気口らしきもの
- M4A3→縦型の排気管と1枚板のハッチ。上部はやはり排気口らしきシャッター状のもの
- M4A4→M4に似た観音開きのエンジン点検ハッチがあるがエアクリーナーはなし
といった感じ。
M4A2は横置き式の排気管なので、そこで見分けられるはず。


並べて撮影をし忘れましたが、先月作ったM10もM4A2がベースになっているので、同じ後部パネル形状となっていますな。


横から。
今回用意したM4とM4A4は初期型車体。
M4A2とM4A3は後期型車体となっています。
初期型車体は前面装甲の傾斜が緩やかで、ハッチの前に張り出しが設けられているのが特徴です。
ハッチ自体も小型で縦長となっていますな。

後期型は前面装甲の角度が急で、対弾性向上のために張り出しも廃止されているんだっけ。
ハッチも横長の大型タイプに。

この辺りは形式というよりは生産時期の違いによる差異だね。
ちなみにM4A4のみ、搭載エンジンの都合でやや車体が長い。
一番奥に配置して少々見づらいけど、並べてみたのでそれがわかるはずだ。


他に確認できる差異としては75mm砲塔後部のローバッスル・ハイバッスルですな。
初期型は砲塔後部が下がったローバッスル。
今回作ったM4A2は後期型で砲塔後部が持ち上がったハイバッスルです。


後期型車体で操縦手ハッチ周りの寸法が変わったけど、ローバッスル砲塔のままだと砲塔を後ろ向きにした際に後部がハッチに引っかかる形になる。
そのため合わせて砲塔もハイバッスル型に変更になったのだとか。

ということは基本的に後期型車体とハイバッスル砲塔がセットになっているってことかな?

筆者が現在で判別できる差異はこの辺りまでですな。
世の中には更に詳しい方々がいるようなので、詳細はその方々にお任せしましょう。

……こうなると欠けているM4A1が欲しくなるんだよね。

M4A1は鋳造車体で、丸みを帯びた車体形状なのが特徴ですな。
エンジンはM4と同じなので、後部パネルなどの形状はM4に準じたもののはずです。

M4A1は一番最初に実践投入された型ということで、生産時期によって更に細部が異なる形状のものも多い。
直視バイザーや幅の狭い防盾などなど……。
作ってみた感想のコーナー


うーん、久々の大改造。

このキットを作った筆者の感想としては
- 珍しい海兵隊のシュノーケル装備車が作れる。M4A2は他のメーカーからも発売されているけど、2026年6月現在シュノーケル装備車は他にアカデミーとかから発売されているぐらい
- 大元となったM4A1のキットは70年代後半発売のようだが、今回は特に部品の合いで苦戦することはなかった
- エンジンデッキ上部はM4A2とM4A3で選択可能。しかしシュノーケル装備で隠れるからか、後部パネルはM4A3のものと余剰パーツのM4/M4A1のものしかセットされていない。今回のように通常型のM4A2で作る際は注意
- 転輪のヒケがすさまじく、真面目に埋めて処理しようとするとかなり手間がかかる。今回は手持ちのドラゴン製の部品に交換
といったところ。
今回は海兵隊仕様のM4A2/M4A3をソ連軍から鹵獲したドイツ軍仕様で仕上げてみたが、通常のM4A2を再現するための後部パネルの部品が付属しなかったので大改造になった。
よい子のみんなは本キットに付属するシュノーケルを使い、普通に海兵隊仕様で組もう。
今回苦戦したのは筆者が余計なことをしたからであって、このキットが悪いわけではない。

前述通り、シュノーケル装備で作る分には問題なさそうですからね。
その装備自体が他社製品でもあまり見かけない貴重なものという。
筆者が知っている限りで他に付属するのはアカデミー製品辺りですな。

筆者が面倒なことを勝手にやって……
確か後期型車体のM4A2が欲しくて、当時は寄った店にこれしかなかったってやつだっけ。

10年ぐらい前のことですからね。
当時はこれとアカデミー、ドラゴンぐらいしかなかったはずです。
2026年6月現在はズベズダやアスカモデルからも発売されています。
今回みたいにソ連軍からの鹵獲品イメージとなるとソ連軍仕様を含むズベズダ製品を使うのがベストだと思いますが、昨今の国際事情から入手が難しく……
一方アスカのは海兵隊所属車輌をイメージしたようですな。
イタレリ製と異なりシュノーケルは付属しませんが、車長ハッチが2枚板タイプのようです。

アスカの後期型車体M4A2は2020年代になってから発売されたもののようだ。
それ以前にもM4A2(シャーマンIII)は出していたけど、初期型車体ばかりだったので筆者は当時購入せず……。

ただ画像を調べると初期型車体のM4A2もいくつか鹵獲されているみたいなんだよね。
今更になって筆者は興味を示しているという。

今回作ったイタレリ版は品番6389。
こちらも2020年代に入ってから、品番6583としてリニューアル再販しているようですな。
各通販サイトなどの情報によるとデカールが海兵隊仕様の4種類に増え、履帯も瞬間接着剤で接着可能なものになっているのだとか。
相変わらずA2用の後部パネルは付属しないみたいですが。

イタレリ製品はしれっと改修とかしているからね。
今回のは古い製品で、履帯も焼き止め式で硬くて使いにくそうだったからブロンコ製の可動履帯に交換しちゃったけど。

ブロンコ製可動履帯の実験台も兼ねたということだ。
今回はここまで。
次回はまた別のキットになるだろう。

次回も、お楽しみに~。

















