
模型大隊戦闘日誌、始まるよ!

現在はイタレリの海兵隊仕様M4A2シャーマンを、通常仕様のM4A2にすべく作成中です。
まだ完成はしていないのですが、なにやら新規品を投入するような素振りに……。


当該キットは焼き止め式のベルト式履帯が付属する。
ただ古いイタレリ製品のものは少々硬い材質で、やや取り回しが難しく感じてね。
今回は筆者がこのキットのために長年積んでいた、可動履帯を投入しようと思う。

あれ、可動履帯は以前モデルカステン製のをIII号戦車に投入したよね。
わざわざ独立した記事をまた用意する必要はないんじゃ……。

今回はモデルカステンのものではないからね。
メーカーが異なる可動履帯がどんなものなのか、また新たに見ていく感じだ。
今回のお題 ブロンコ シャーマン T54E1型可動履帯セット


今回使うのはこちら。
ブロンコより、シャーマン T54E1型可動履帯セットだ。

ブロンコはここでも何回か組んでいるよね。
結構苦戦するような内容のキットが多かったような。

パーツ細分化優先で、筆者としては組み立てに苦労するものが多い印象でしたな。
今回の履帯セットがどうなのか、気になりますが……。

ブロンコはM4シャーマン系列のほか、米軍戦車向けの可動履帯をいくつか発売しているようだ。
筆者は古いイタレリ製品に備えて、これを含む2つの可動履帯を保有している。
今回使用するのはT54E1型。
現在進行中のイタレリ製M4A2/A3(海兵隊仕様)に付属するものと同じタイプだ。

T54E1型は全金属製の履帯で、緩いカーブを描いた滑り止めパターンがついているのが特徴ですな。
どちらかといえば大戦後期によく見られたものだとか。
箱の中身を確認する


というわけでまずは箱を開ける。
大袋の中にパーツは全てセットされている。

手書きの文字が。
見た感じ品番かな?


大袋の中身はこんな感じ。
AランナーとJaランナーが各8枚ずつ入っている。

同じ部品が大量に。
これは予想できたことだけどね。


遠くから眺めるのもあれですし、1枚ずつのランナーで見てみましょう。
上がAランナーで、M4シャーマン用履帯の共通部品。
下がJaランナーで、こちらはこのT54E1型履帯特有の部品みたいですな。

基本的に骨組みに当たる部分は共通で、外見の形状は固有部品というか。


紙媒体は入っておらず、組み立て説明書や塗料指定などは箱の裏に印刷されています。
骨組みであるA1パーツ番を外装で挟み込み接着。
その後A1番パーツ両側にエンドコネクターであるA3番パーツを貼り付ける形になっていますな。

パーツリストを見た感じ、A2番パーツは全部余剰品のようだね。
外装部分に使うのかと思いきや、そっちはJaパーツにおまかせという。

筆者の第2積み山に同じブロンコ製のT51型履帯があるけど、そちらではA2番パーツを外装の内側(車輪と接する面)に使うようだ。
どうやらゴムタイプの履帯でのみ使う部品みたいだね。
組み立ててみる


というわけで組み立て開始。
説明書の流れを見てみると
- 骨組みであるA1番パーツを、外装であるJa1番とJa2番で挟み込み接着(Jaパーツのみの接着で、A1番は接着せず)
- A1番パーツの両側にA3番パーツを接着(Jaパーツとは接着せず)
をひたすら繰り返していくようですな。

先にA1・Ja1・Ja2の組み合わせのをたくさん作ってから、それらを繋ぎ合わせていくのが効率的によさそうかな?

パーツの向きに注意しよう。
特にA1番パーツは裏表がある。
これを間違えるとエンドコネクターがうまく接着できなくなるので注意だ。
エンドコネクター接着部分が平らになっているほうがJa2番(履帯内側)になるようにしよう。
Ja1番も、繋ぎ合わせた際に履帯パターンが同じ向きになるように。


各部品はやや切り取りにくい位置にありますな。
ここは二度切りで対応するとよいかと。
- ランナーとパーツの間にある細くなった箇所、ゲートを残すように1度切る
- ランナーから外して持ちやすくなったパーツにニッパーの刃を密着させ、2度目の切り落とし
といった感じです。
ガンプラの未塗装仕上げとかではよく聞く方法ですな。

切り出し時に負荷がかかりにくくなるから、ガンプラとかだと切り出したときに跡が白化しづらくなるってやつだよね。
筆者は塗っちゃうから一発で切り出すことが多いんだけど。

白化を防ぐ他にも、切り出し時にパーツの破損を防ぐ目的で使われることがあるね。
今回みたいに細い・小さい部品の割りにゲート数が多いパーツなんかで有効だ。
一発で切り出そうとすると、刃の厚みでまだランナーに繋がった箇所から負荷がかかりパーツが破損することがある。

こういうときは切れ味の良い高級ニッパーの真価が発揮されますな。
切れ味が良いと大量の極小相手にいちいちヤスリでゲートを整える必要性が薄まります。
ちなみに筆者が主力で現在愛用しているのはゴッドハンドのブレードワンニッパーです。

必ずしも必須というわけではないけどね。
ただ効率が上がるかどうかの話だ。
金銭的に用意できない人は無理せずに……。

筆者は最高級のアルティメットニッパーを落として破損させたからなぁ。

高級ニッパーは精密な分取り扱いには注意です。
落とす他、太いランナーを切り出したりつまんで捻ったりなど雑な扱いをしたりするとあっという間に破損するようなので……。

話を履帯に戻す。
いちいち切り出すのは億劫なので、先に部品をあらかた切り出してしまうといいだろう。
切り出した部品は塗料用の小皿などに小分けしておくと作業しやすい。

部品の種類を考えると、今回は皿を4枚使うといいかな。
筆者はあんまり可動履帯を組まないから用意できなくて、塗料ビンのフタで代用しているけど。


ある程度繋げたら左右からエンドコネクター部分を取り付けていきます。
キットの枚数指定ですと履板は83枚繋げることになりますな。
調整することも考えて、最初は気持ち少なめにして現物合わせで追加するのが良いかと。

端の部分は後で繋げられるよう、接着はせずに隙間を開けておく。
完成直前に閉じる予定だ。

こういうのって可動部分を接着しないか心配なんだよね。
せっかくの可動が台無しになるという。
かといって慎重になりすぎても進まないし。

固着しないように動かしながら接着するという案もありますな。
接着部分も外れることがありますが。
個人的に気がついたことなど


この辺りは筆者が組み立てていて気がついたことなどを。
まずは履板同士の接着。
キットの指示ですと真ん中の部分で接着する指示が出ていますな。

接着面が狭いので、普通の接着剤なんかだとハケが入らなかったりする。
筆者は
「タミヤセメント流し込みシリーズのハケ+タミヤリモネンセメント」
を使ってみた。
これなら細いハケと流れ出しにくい粘度の高い接着剤の組み合わせで作業がしやすくなる。
無論これはあくまで一例なので、似たようなものでも代用できる。


せっかちな人はこっちをおすすめ。
- 組んだ部品をピンセットで挟んで抑える
- 合わせ目部分に流し込み式接着剤を流し込む
いった感じだ。
筆者は今回こっちをメインにしたかな。

ただこれだと内部に接着剤が流れ込んで、可動部が固着しそうになるんだよね。

ピンセットで強く押さえつけて隙間をできなくし、流し込んだ接着剤が極力内部に浸透しないようにするのを狙う感じですな。
合わせ目に流し込むというよりは、パーツの表面だけを溶かして接着するイメージといいますか。


エンドコネクター部分は先ほどの2つを組み合わせた。
- 先に「細いハケ+粘度の高い接着剤」の組み合わせで取り付け位置決め
- 接着が甘いようだったら接地面側から流し込み式を塗布
するような流れだ。

ここのほうが固着しやすそうなんだよね。
接着面積が狭いし。

見た感じ内側(車輪と接する側)は可動部に近いように見えます。
なので接着剤は気持ち外側(接地面側)に塗ると良いかと。


現在進行中のイタレリ製M4A2に取り付けるとこんな感じに。
枚数は指定の片側83枚でちょうどいい感じになりました。
キツ過ぎず、ほどよく弛みが出るぐらいには緩い感じに。
接着剤が回り込んだのか、一部きれいな曲線にはなっていませんが。

後は起動輪とうまく噛み合うかだね。
キットによっては微妙に寸法が違って噛み合わないことがあるけど。

今回はぴったりよりややキツめの噛み合わせだが、致命的な問題はない感じだ。
特に加工しなくても十分なものとなっている。
作業まとめ


というわけで今回はブロンコ製のM4シャーマンシリーズ用可動履帯を組んでみました。

筆者の感想としては……
- 海外製品なので精度を心配していたが大きな問題はない。難しい整形作業も特に必要ない
- 内容の割りに値段は安価。箱の側面には税込み2052円の値札シールが貼られていた。10年以上前の購入品で海外製品なので、現在はもっと高くなるかもしれないが
- 今回のM4シャーマンシリーズ向けの履帯は軸を外装で挟み込む構造なので、内部での接着剤の固着に注意する必要があり。軸を内蔵する形なので、多少の捻りなど負荷に強いという利点はあるが
- 成型の都合上A1番パーツ(軸パーツ)の切り出し時に負荷がかかりやすい。折れたり飛んだりしないよう注意
といったところ。
筆者が一番懸念していたのは海外製品ゆえの精度だったけど、これに関してはまったく問題ない。
以前組んだモデルカステンの履帯とも遜色ないものだ。
今回の目的であるイタレリ製品のアップデートには十分なものとなっている。

厳密に言えば以前ののカステン製はIII号戦車用だから、構造はちがうんだけどね。
部品が細かくて組み立て時に固着させないようにする必要がある……
っていうのはどのメーカーの可動履帯も同じだから、それはノーカンで。


余剰パーツはだいたいこんな感じですな。
指定の余剰パーツの他、使用する部分もランナー1枚弱はパーツが余ります。
多少は破損させても問題ないですな。

筆者は組み間違いとかでバラす時に少し壊したりしたんだよね。
余った分は予備履帯とかに使ってもいいかも。
シャーマンの丸い砲塔に巻きつけたりとか。

気になる人は是非とも導入してもらいたい。
今回はここまで。
次回は通常の製作記に戻る。
このM4A2の塗装からになるだろう。

次回も、お楽しみに~。








