
模型大体戦闘日誌、始まるよ!

前回はBC自由学園のルノーFT-17が完成しました。
今回は……。

パーツの多いキットが続いたので、息抜きも兼ねて1/72の戦闘機を組んでみよう。
すでに筆者が組み始めているけど、それのパーツ確認からだ。

飛行機はこの前組んだし、そろそろガンプラ辺りでもどうかな?

全塗装派の筆者にとっては、あまりガンプラは息抜きにならないようで……。

- デカール資材の練習がしたい
- 息抜きを兼ねてパーツの少ないものが作りたい
ということで、航空機になった。
ただどうも、その筆者の目論見は両方とも達成できないかもしれない。
詳しくは後々作っている最中に語ることになりそうだけどね。
今回のお題 スーパーモデル マッキMC.205ヴェルトロ


今回作るのはこちら。
スーパーモデルより
マッキMC.205ヴェルトロだ。

また得体の知れない謎メーカーの中古品を……。

筆者が一時期中古品店で行っていた
「イタリア機狩り」
の一環で確保されたキットですな。
確か以前のサエッタと同時期に確保されていたような。


調べたところ……
スーパーモデルはイタリアのメーカー。
同国を代表するメーカー、イタレリから70年代頃に分離独立したメーカーのようだ。
詳細は不明だけど、現在は元のイタレリ傘下に戻ったとの記述も見かける。

このラインナップ、MC.202とMC.205の画像が入れ替わってしまっていますな。
今回はMC.205のキットなので一目瞭然です。

なんか珍しい飛行機のラインナップが……。

イタリアのメーカーらしく、イタリア機メインですな。
筆者もG.55Sを箱の状態で、Re2000とRe.2002を組みかけで放置しています。
マッキMC.205ヴェルトロとは?

この航空機は第二次世界大戦期に登場した、イタリアのマッキ社が開発した戦闘機だ。
ヴェルトロとは犬のグレイハウンドの意味。

名前からしてMC.200サエッタやMC.202フォルゴーレの進化系かな?

そういうことになる。
MC.200サエッタにドイツのDB601を搭載したのがMC.202フォルゴーレ。
MC.202フォルゴーレのエンジンを更にドイツのDB605エンジンに換装したのが、今回組むMC.205ヴェルトロだ。
DB605エンジンとなると、メッサーシュミットBf109のG型と同等ということになる。
ちなみにヴェルトロは正式にはMC.205Vという形式名で、小改良に留めた暫定型。
もう一つ大幅に改良を施したMC.205Nオリオーネ(オリオン座)というのも存在したけど……
そちらは諸事情で不採用になっている。

元のエンジンが似ているからか、MC.200からMC.202になったときよりも外見の変化は少ないかな。
機首下部がちょっとゴツくなっただけというか。

尾輪が引き込み式になるなど、地味な変更点もありますな。
武装に関しては初期はMC.202と同様の主翼に7.7mm×2と機首の12.7mm×2。
途中で7.7mm×2を20mm×2に変更し、大幅な火力アップを果たしています。

イタリア機っていうと武装が貧弱なイメージがあるけど、ここにきてようやく他国の戦闘機と同等な火力になったというか。

MC.205の実戦デビューは1943年の6月頃。
連合軍の戦闘機に劣らない性能を発揮したヴェルトロであったが、同年の7月にムッソリーニが失脚し9月には休戦。
その後は連合国側についたイタリア共同交戦空軍、引き続き枢軸国陣営に残ったイタリア社会共和国軍、ドイツ軍などによって運用される。
イタリア降伏時に残った機体のほか、降伏後に生産された機体もあるようだ。

降伏後のイタリアの動きが少しややこしいというか。
歴史の教科書なんかだとサラッと流されちゃうんだよね。

- イタリア共同交戦空軍→連合軍に降伏後のイタリア王国(バドリオ政権)の軍。連合国側
- イタリア社会共和国軍→ドイツ軍によって救出されたムッソリーニを名目上の首班として建国された、イタリア社会共和国(RSI、サロ政権とも)の軍。枢軸国側
で合っているかと。
バドリオはムッソリーニに代わってイタリア王国の首相となった人物名。
一方サロはイタリア社会共和国の首都がおかれた地名ですな。
戦後まもなく王政が廃止されイタリア共和国に。
空軍もイタリア共和国空軍となります。

MCシリーズの最終形態として登場したMC.205ヴェルトロ。
本場イタリアのスーパーモデルから発売されているキットで再現してみよう。
箱の中身を確認する


箱の中身はこんな感じ。
1袋の中に全てのものが入っている。

素の状態で入っていることも多いけど、これは安心のパターン。
キャラメルボックスだと隙間から中身が脱落することもあるし。


袋の中身は
- 説明書
- プラランナー×2
- クリアーランナー×1
- ゴム製のタイヤ×2
- デカール
となっている。

ランナーに不自然な欠けが……。

おそらくMC.202フォルゴーレとの金型共用の影響でしょう。
ただ部品分割からして、変な位置に合わせ目が発生しそうですな。


部品は一部を除いて凸モールド。
主翼前縁など、一部パーツ表面が凸凹しているところが気になる。
削って均したいが、凸モールドも消えてしまいそうだ。

この辺りは古いキットということで……。


付属のマーク。
航空機模型には珍しい、ドライデカール方式だ。
擦って転写するもので、ガンプラのMGに付属するものといえば伝わるだろうか。

ここですと鉄道模型でよく使っていましたな。
一発勝負なので、位置決めが難しいのが難点です。
航空機は曲面も多いので難儀しそうですな……。

本当はデカール資材の練習がしたかったらしく、筆者が航空機模型を掘り出してきたようだ。
ただ今回は水転写式ではなかった。
開封してしまったので、そのまま作ることに。


付属の説明書……
なんかすっごいアバウトだね。
細かいところで苦労しそうな。

左側にはパーツリストが。
このキットはランナーに部品番号が振られていないので、ここで照らし合わせる必要があります。
それと、1番と2番はパーツではなく計器のデカールですな。


キットに収録された塗装パターンは4種類。
- イタリア王国空軍所属機(上面がグリーンの単色)
- イタリア共同戦線空軍所属機(前面ジュラルミン地)
- イタリア社会共和国空軍所属機(上面が蛇行迷彩)
- ドイツ空軍所属機(上面が蛇行迷彩)
となっている。
今回は本家であるイタリア王国空軍所属機で作る予定だ。
機首左側の吸気口が選択式なので、塗装は先に選んでおこう。

見た感じイタリア王国軍仕様のみ吸気口が異なる形で、後の3種類は同じ形のようですな。
次回、製作開始!

今回はここまで。
次回から作業を開始する。


そういえば筆者の袋キット積み山の中に、同じ名前のキットがあったような。
それって……。


今回開封したものとは別の個体の、同じキットですな。
実は裏で同時に開封しています。

せっかくなのでそちらも塗装違いで組んでしまう予定だ。
ただ先行して組んでいる筆者の情報によると、本キットは中々苦戦するような内容らしい。
詳しいことは次回以降お届けしよう。

気になるけど、続きは次回!